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ツールの携帯方法(各種のメリット、デメリット)
スポーツバイクでサイクリングやトレーニングに出かける時には、ほとんどの方が必ず替えのチューブや携帯ポンプ等を持っていきます。
背ポケットを使う手段もありますが、背ポケットの使用は、不快感や違和感があったり乗車姿勢の崩れにより疲労の増加につながります。そのためツール缶やサドルバッグを用いて自転車に取り付ける方法をお勧めします。
その際どの様に携帯するかはいくつか方法があり、そしてその方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
携帯方法は大別して下記のようなものがあります。
・直付け(分散)
・サドルバック
・ツール缶
・ツールケース
・ツール巾着
目次
【直付け(分散)】
この方法は、チューブはサドル下に括り付け、また携帯ポンプやCO2ボンベはボトルケージ台座、にブラケットを介して取り付けます。取り付けできないものはウェアの背ポッケトに収納します。
BBB (ビービービー) CO2 Hold (CO2ホールド) BBC-90
メリット
・ケースを使わないため、省スペースで無駄な重量を抑えることができます。重量を抑えたいヒルクライムや近距離のライドに向いています。
デメリット
・近距離であれば問題ありませんが、最小限のものしか保持できません。
・背ポケットに入れる必要が出てくる場合があります。
・携帯ポンプ等は露出しているため、汚れがついて損傷や劣化、パーツの欠落の可能性があります。
【サドルバック】
サドル下に取り付けるバック。多くのものがアタッチメント式で簡単に取り外しができます。
サドルバックについてさらに詳しく知りたい方は下記記事もご覧ください。
SCICON (シーコン) CHAMPIONS PHANTOM ROLLER 2.1 (チャンピオンズ ファントム ローラー2.1)
メリット
・空気抵抗を受けにくい場所なので、取り付けても空気抵抗が増えにくいです。
・サイズがいろいろあり、目的に応じて選ぶことができます。
・共通アタッチメントのサイズの異なるバッグを持ていれば、その日の荷物の量に応じて容易にバッグ交換をすることができます。
デメリット
・重心が上になってしまうので、あまりに重くなると、走行感が変わってしまってたり、ダンシングがやり辛くなります。
・真下からの撥ね汚れを一番受けてしまう場所の一つのため、路面状態が悪いときはバッグがひどく汚れます。そのため、防水性の悪いバッグの場合、中も汚れてしまいます。
・ハードケースのため、携帯品と携帯品との間に無駄なスペースができてしまい、携帯できる物が容量以下になってしまいます。
・中身のサイズ変化に対応できない。例えば、今までより長さの長い携帯ポンプに買い替えにより、使っていたサドルバッグに入らなくなってしまうこともあります。
【ツール缶】
ボトルゲージにはめて携帯します。
OGK KABUTO (オージーケーカブト) TOOL BOX 700 (ツールボックス700)
メリット
・防水性が高く、中も外も汚れが付きにくいです。
デメリット
・サドルバッグと同じくハードケースのため、携帯品と携帯品との間に無駄なスペースができてしまい、携帯できる物が容量以下になってしまいます。
・防水性は高いですが、その代り水が入ってしまうと、自然に水が抜けることがないため、そのままにしておくと、携帯品の劣化、錆びにつながります。
・ボトルゲージを一つ使ってしまうため、携帯できる給水ボトルが1本減ってしまいます。
・空気抵抗が増えてしまいます。
・奥のものが出しにくく、中身を全部出さないと取り出せない場合もあります。
【ツールケース】
ツール缶と同様にボトルゲージにセットして使います。写真のように真ん中で完全に開くことができます。
Vittoria(ヴィットリア) Premium Zip ToolCase (プレミアムジップツールケース)
メリット
・中身の出し入れが容易で、取り出したいものだけを取り出すことができます。
・隙間を埋めるように収納することで、無駄なスペースを減らすことができ、容量ぎりぎりまで収納することもできます。
デメリット
・ツール缶と同様にボトルゲージを一つ使ってしまうため、携帯できる給水ボトルが1本減ってしまいます。
・空気抵抗が増えてしまいます。
・ツール缶より防水性は劣ります。
【ツール巾着】
携帯品を巾着に入れサドルの後ろにマジックテープのバンドで固定する方法です。
メリット
・単純な方式なので、サドルバックのようにアタッチメントが壊れたという様なことになりません。
・携帯品の数や大きさが変わっても同じ巾着で対応できます。
・汚れやすいが、巾着だけをざぶざぶ洗うことができます。
・空気抵抗を受けにくい場所なので、取り付けても空気抵抗が増えにくいです。
・無駄なスペースができにくいので、容量ぎりぎりまで収納することもできます。
デメリット
・バンドをしっかり固定しないと、乗っているうちに中身が動き全体の形が変わってしまうと固定しているバンドから抜け落ちる可能性があります。
・防水性はほとんどないので、写真のように中身をチャック付袋に入れておく必要があります。
【ツール缶、ツールケース、ツール巾着の比較考察】
今回用いたツールケースは容量700mlのツール缶と同じ大きさです。ツールケースとツール巾着、ツール缶に下記のものを入れました。
CO2インフレーター
CO2ボンベ×2
タイヤレバー×2
パンク修理キット
チューブ×2
携帯ポンプ
ツールケース、ツール巾着には全て入りました。そしてそれぞれの場所に装着できました。ツールケースはギリギリでしたが、ツール巾着はもう少し長いバンドを使えばもっと収納できそうでした。
一方ツール缶には入らず、ふたを閉めることができませんでした。
やはり無駄なく隙間を埋めて収納できるツールケースとツール巾着の方が収納力があります。
携帯品の出し入れのやり易さを考えるとツールケースが一番だと思います。ただ貴重なボトルケージを使わずに済むという点と収納力から考えると、ツール巾着が使い勝手に優れていると思います。
ただ、どの方法も一長一短あります。ライディングの目的や走行距離や路面状況に応じて使い分ける、または組み合わせて使うことでより快適なライドにしてください。
ちなみにチューブはチャック付の小さい袋に入れると汚れを防ぎ劣化を遅らせることができます。
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投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
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