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ローラー台・サイクルトレーナーの選び方【2020/02/15更新】
最近のインドア環境の進歩は目覚しく、ローラー台は機能や構造大きさも様々。
価格帯も2万~20万円台までと、自転車本体と同じくらい幅広くなっています。
どのローラー台を選べばいいか分らないとお困りの方が多いはず。
今回はローラー台のアレコレを解説していきます。
自分の用途に合ったベストな1台を見つけるのに是非お役立てください。
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ローラー台とは


ローラー台には大きく分けて三種類のタイプが存在します。
自転車の後輪を固定し、磁石やオイルの力でタイヤの接地面に負荷を発生させる【固定ローラー】
自転車を固定せず、三本の円柱の上で実際に走行する【三本ローラー】
後輪と入替える形で自転車に負荷装置を付け、そこにペダリングのパワーを直接伝える静粛性と最大負荷に優れた【ダイレクトローラー】
※ダイレクトローラーは固定ローラーの派生形です。
日常のエクササイズ から悪天候時の室内トレーニング。
重量の軽いモデルであればレース会場に持ち込みウォーミングアップに使うなど、様々なシチュエーションで自転車に跨ることができます。
特にパワーメーター内蔵のダイレクトローラー(スマートトレーナー)であれば、パワートレーニングが可能になり、仕事終わりのわずかな時間でも非常に効率的なトレーニングが行えるため、人気を博しています。
※パワートレーニングの解説はコチラ


最近ではzwift(ズイフト)や各ローラーメーカーの公式アプリといった、PCと連動させてバーチャルのゲーム感覚でレースやトレーニングができるモデルもあります。
今ではローラー台は昔の様にプロがトレーニングを行うためだけに使うものではなくなってきています。
さまざまな用途目的、ユーザーのニーズに応えるため、各メーカーからは多種多様なローラー台が登場しています。
またタイプやグレードにより動作音の大きさ(騒音)も幅があるため、マンション等の集合住宅等の場合は振動が少なく静粛性に優れたモデルを選ぶ必要があります。
住環境や使用目的に合ったモデルを選びましょう。
選ぶポイント
1、静粛性
2、使用目的
3、予算
ローラー台を選ぶにあたって最も重要なポイントを上げるとするならば上記3点になります。
例えば集合住宅なので静粛性に優れたモデルということであれば、最も静粛性に優れたモデルがラインナップされている、ダイレクトドライブ式か固定ローラー台に絞り込み、そこから用途(フィットネス、トレーニング(トレーニング強度))に合った機能を持ったモデル選ぶとよいでしょう。
下記ページにブランドや価格帯、最大負荷別の比較表等わかりやすい図で掲載しています。
合わあせてローラー台選びの参考にしてみてください。
ローラー台の種類やその特徴
一言にローラー台といっても、ローラー台には様々な種類があり、価格帯も2万円~20万円と幅広いです。おおよそ、より高価なローラー台ほどより静かで、より強い負荷をかけることができます。
固定ローラー

もっともスタンダードなタイプのローラー台です。
前輪・後輪の両方を固定し、後輪側をローラー台本体にセットして使用します。
低価格なモデルから高機能な物まで選択肢が多く、 エクササイズから高強度のトレーニングまで様々な用途で使用可能です。
初めの一台にもお勧めです。
メリット
固定ローラーの負荷装置はタイヤにおしつけて負荷をかけるもの、リム(車輪)に負荷装置を当てるものなどがあります。
前輪は地面に(又は高さ調整の台)。後輪はローラー台に固定されているため、バランスを崩して転ぶ心配がありません。
使用しない際には小さく折りたたむことができるので、収納性にも優れています。
また、夜のアパートやマンションなどでも問題なく使用できるような静粛性にも優れた構造の 製品もあります。

デメリット
・バランスをとる必要がなく、ただ漕ぎ続けるだけなので、飽きないように工夫が必要。
・後輪を固定しペダリングを行うため、リア三角をねじるような負荷をフレームに与えてしまいます。
また、負荷装置にタイヤを押し付けて使用するため、実走行以上にタイヤが摩耗しやすいです。

そのため、普段走る時には使用しない、ローラー台用の後輪を別に用意するのがおすすめです。
また、各メーカーよりローラーでの耐摩耗性に非常に優れたローラー専用のタイヤなども発売されているため、それらを使用することをお勧めします。

ダイレクトドライブ式

近年登場した新しいタイプの固定ローラーです。
後輪に通常つけられているカセットスプロケットをローラー台に装着し、使用します。
メリット
タイヤやリムに何も押し付けないため、静音性は全ローラーの中で最も優れています。
タイヤが摩耗しないため(そもそもタイヤを使用しないため)、別のホイールを用意する必要がありません。
使用の際には、後輪を外し、ローラー台につけるだけです。
また負荷のかかり方も自然で実際に走る感覚に近く、かなり強い負荷をかけることができるため、トッププロでも使えます。
デメリット
他のローラー台よりも多少高価であること、またその安定性や静粛性のために非常に本体の重量が重いということが挙げられます。
使用中のスペースは固定ローラーとさほど変わりませんが、収納性にはあまり優れないため、専用のスペースを確保できる方向けでもあります。
おすすめダイレクトドライブ式ローラー台
KINETIC(キネティック) T-7000 R1 DIRECT DRIVE (T-7000 R1ダイレクトドライブ)

車体を左右に振れるスウィング機構により、ダンシングやスプリント等の従来のローラー台では難しかった体の使い方ができます。
シッティングでも自然な車体の揺れを感じられるため、今までにない、よりリアルなインドアトレーニングを体験して頂けます。
また、 スウィング機構により従来の固定ローラーでネックになっていた「フレームリア三角へのねじるような負荷」を 副次的に解消しているのもポイントです。
さらに、パワーメーター内蔵の自動負荷モデルでなので、ZWIFTなどのトレーニングアプリでは、コースに合わせて自動で負荷が変化。
最大2,000wまで対応の懐の深さも合わさり、存分にインドアを楽しめます。
ELITE(エリート) VOLANO (ヴォラーノ) ダイレクトドライブ
上記はダイレクトドライブの中でも、小型化されており、静粛性にも特化したモデルです。

三本ローラー
もっとも古典的なローラー台です。前輪・後輪のどちらも固定せずに、自由に動く3本のローラーの上に乗り、ペダリングするタイプのローラー台です。
ホイールのジャイロ効果で車体を安定させます。
何の支えもなく乗ることになるので、もっともバランス能力が問われるタイプのローラー台です。
まっすぐ走らなければ転んでしまうので、中級者以上向けのローラー台だともいえます。
メリット
自由に回転するローラーの上を走ることになるので、タイヤはあまり摩耗しません。
普段走っている状態の自転車でそのまま練習ができるので、ローラー台用のタイヤやカセットスプロケットなどを用意する必要もありません。
もっともバランスを要求される反面、もっとも実際に走っている感覚に近いローラー台でもあるので、飽きにくいです。
また自転車を走らせる感覚も同時に養うことができます。
デメリット
負荷は固定ローラーや後述のハイブリッドローラーほどかけることはできませんが、負荷装置つきの製品もあります。
固定ローラー台と比較すると静粛性はかなり劣ります。
音のレベルとしては掃除機ぐらいの音がします。
収納性は製品によってさまざまで、完全にバラバラにして非常にコンパクトにできるものもありますが、固定ローラーほどコンパクトにはできません。
難しいイメージのある3本ローラー台ですが、コツをつかめば簡単に乗ることができます。
3本ローラー台の乗り方はこちら
ハイブリッドローラー

固定ローラーと三本ローラーを合わせたようなローラー台です。
前輪を外し、Fフォークをローラー台に固定しますが、後輪は三本ローラーのようにそのまま使えます。
前側は固定されますが、後ろ側は自由に動きます。
そのため、転倒する心配は少ないものの、ある程度まっすぐ走らせる意識をもつ必要があります。
またその構造上、実走感は三本ローラー並なので飽きづらいです。
収納性はかなり優れているので、普段保管しておく際にも困りません。
メリット
本体重量が軽く、コンパクトなため携行性に優れるため、レース会場会場に持ち込み、ウォーミングアップに使用するなど室内に据え置く以外にも幅広い用途で使うことができます。
後輪が固定されていないため、ペダリングの練習、包括的なライディング技術を磨くことができます。
デメリット
固定と3本ローラー台のいいとこどりをしたモデルではありますが、固定ローラー台よりは高強度のトレーニングはできない、または3本ローラー台ほどはペダリングやライディングスキルアップの練習はできないというどっち付かずであるという一面もあります。
高強度のトレーニングを集中して行いたい、ペダリングスキルをもっと磨きたいなど目的がしっかり決まっている方にはあまり向かないモデルかもしれません。
また、流行りのzwiftに完全対応、負荷自動調整などの最先端の機能を備えたモデルはまだ出ていません。
MINOURA(ミノウラ、箕浦) FG540 LiveRide Hybrid Roller
ローラー台メーカー
MINOURA(ミノウラ)
シンプルな機能でトレーニング目的の方にお勧めなモデルが多いです。
日本メーカーで品質が安定しているのも特徴です。
MINOURA(ミノウラ、箕浦)サイクルトレーナー(ローラー台)をさらに詳しく
KINETIC(キネティック)
唯一無二のローラー台を生み出すローラ台メーカー。
ローラー台にキネティックが初めてスウィング機構を取り入れました。2019年にはダイレクトドライブ式にスウィング機構を取り入れ、今までにない実走感を持ったローラー台を生み出しました。
KINETIC(キネティック)サイクルトレーナー(ローラー台)をさらに詳しく
WAHOO (ワフー)
エクササイズやトレーニングに特化したモデルを出しているブランドです。あの有名なTEAM SKYがトレーニングに使用しているブランドということでも有名です。
スマホとのアプリとの連動にも力を入れています。
ELITE(エリート)
ローラー台メーカーで最も人気があります。製品開発に力を入れており、ラインナップ数が多く多種多様なモデルを出しています。静粛性に優れ、ZWIFTやPC、アプリとの連動に力を入れています。
ELITE(エリート)サイクルトレーナー(ローラー台)をさらに詳しく
TACX(タックス)
デザイン性に優れ、ZWIFTやPC、アプリとの連携にも力を入れています。
Tacx(タックス)サイクルトレーナー(ローラー台)をさらに詳しく
CycleOps(サイクルオプス)
実走感に優れた固定式ローラー台を出しています。
CycleOps(サイクルオプス)サイクルトレーナー(ローラー台)をさらにさらに詳しく
JETBLACK(ジェットブラック)
静粛性と携帯・収納性に優れたローラー台を出しています。
ローラー台レンタルサービス
ここまでローラー台についてあれこれご紹介してきましたが、結局のところ、ご自身の用途や環境にあったものは文面ではなかなか伝わり切らないと思います。
京都に実店舗を7店構える【自転車のきゅうべえ】のonline shopではローラー台のレンタルサービスを行っています。
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さらにレンタル料金が全てポイントとして還元されるのでノーリスクで気になるローラーをお試しいただけます。
実際の使用環境で騒音の大きさや使い心地等を確認してから購入を検討できるので、買ってから後悔したくない方には非常にお勧めです。

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投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
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