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電動DURA-ACE(デュラエース)7970調整方法
電動DURA-ACE(デュラエース)7970シリーズ各部品の取付けが完了したらディレーラーの調整です。
調整作業に入る前に、まずはバッテリーを装着。コレが無いと始まりません。
そして、デュアルコントロールレバーを操作し、リアを5段にシフトします。
次にジャンクションAのボタンを赤色LEDが点灯するまで押します(約0.5秒)。このLEDが点灯している状態でのレバー操作は微調整となります。機械式で言うところのワイヤのアジャストボルトをまわす感じです。
レバーを操作し、6段(1つ内側)ギアにチェーンが接触し音鳴りするところから、4クリック外側に調整したところが標準的なセッティング。もちろんライディングしていてイマイチなら微調整可能です。
微調整完了すれば、ジャンクションAのボタンを押し、赤色LEDを消灯させます。
基本的にはモーターで正しく制御されていますが、ローアジャスト・トップアジャストのボルトも存在します。
ローアジャストのボルトは、ローギアにチェンジした状態で、ボルト先端が左リンクに当たるところまで締めこみます。トップアジャストボルトは、トップギアにチェンジした状態で、ボルト先端が左リンクに当たるところまで締めこみ、そこから1回転ボルトを反時計回りに回します。
Bテンションアジャストボルトの調整は機械式同様です。
次にフロントディレーラーですが、チェーンをフロント:ロー、リア:ローに変速し、チェーンとディレーラー内側ガイドプレートの隙間が0.5-1mmになるようにローアジャストボルトを2mm六角レンチで調整します。
続いて、チェーンをリア:トップ、フロント:トップに変速し、チェーンとディレーラー外側ガイドプレートの隙間が0.5-1mmになるようにトップアジャストボルトを2mm六角レンチで調整します。(チェンジサポートボルトは取付方法をご参照ください)
機械式では0-0.5mmとなっていたフロント:ロー、リア:ロー時のチェーンとディレーラーガイドプレートの隙間が0.5-1mmとなっておりますが、ここが7970のひとつの大きなポイント。
フロントのチェーンはずれを防止しようとすると音鳴りが発生することを容認していた機械式の仕様を改善しております。というのは7970ではシフト操作をすると、まずはディレーラーを変速に必要な最小限の量だけ動かし、変速完了後、音鳴りを解消する位置にディレーラーを動かすという仕様になっております。
従い、変速性能を落とすことなく、チェーン外れを少なくし、音鳴りも少ないというのが7970電動デュラエースのすごいところ。自動トリミングだけではなく、こんなところにもすごい仕組みがあるんですね。
そのほかにも、デュアルコントロールレバーへのケーブル接続を左右入れ替えることで、左手でのリアシフトや、ボタンのアップダウンも逆にする設定も可能とか...
電動ならではの使い方がいっぱいありそうですね。デュアルコントロールレバーがすごく軽いのにも驚きました。このあたりも大きなメリットですね。
取付け・調整方法に関しては、文章にすると難しそうに感じるかもしれませんが、実際は実に簡単。機械式に慣れた頭には少々戸惑うこともあるかもしれませんが、すぐに慣れて機械式が面倒に感じるようになりそうです。
→取付けに関しては、電動DURA-ACE(デュラエース)7970取付け方法をご参照ください。
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投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
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