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ツーリングバッグの種類と、その使い分け方
目次
ツーリングバッグとは
自転車のサドル下部やハンドル前部などに装着が可能な携行バッグです。自転車の使用用途によって手のひらに収まるような小型サイズの物から、テントセットが丸ごと一個収まるような大型サイズの物まで、様々な種類のツーリングバッグがあります。
ツーリングバッグの主な種類と、それぞれの長所、短所
ツーリングバッグの種類
ツーリングバッグには主に、
サドル下部に取り付ける、サドルバッグ
ステムに取り付ける、ステムバッグ
フレームに取り付ける、トライアングルバッグ
ハンドルに取り付ける、フロントバッグ
前後のキャリアに取り付ける、サイドバッグ
があります。
これらの多くはバックルやマジックテープなどを使って取り付ける為、簡単に着脱が出来ます。
ここからはこれらの長所、短所を紹介していきます。
それぞれの長所、短所
サドルバッグ
サドルバッグの長所としてまず挙げられるのが、その種類の多さです。数あるツーリングバッグの中でも一番といっても良いほど人気でポピュラーなバッグである為、各メーカーが様々な価格、サイズ、材質のサドルバッグを発売しています。その為自分の使用用途に合わせた細かいチョイスが可能なのが特徴です。補修キットなどをここに入れる事で、ツーリングの度にツール缶をリアポケットに入れて携行する必要が無くなる事もメリットです。
その一方で、サドル下部という場所上、雨天走行後などは跳ね上げた雨水や泥などが付着することも多く、そういった事情も考慮した商品選びをしなければならないのがデメリットと言えます。また大き目のバッグを装着すると積載量は増えますが、重心が高くなるので、ダンシングしづらくなるといった事もサドルバッグのデメリットとの一つとなるでしょう。
ステムバッグ
先ほども紹介した通り、ステムバッグはステム上やその左右に取り付けるバッグなので、他のバッグとは違い簡単に物を出し入れする事が出来ます。
他方ステムという位置上、バッグを取り付けるとサイコンやライトなどのパーツを取り付ける場所が限られる場合もあるので、慎重なパーツ選びが必要となります。またステム上や左右に取り付けるとそこだけが突出して見える場合もあるので、見た目をスマートなまま積載量を増やしたい方には、少々縁遠い商品になりそうです。
トライアングルバッグ
トライアングルバッグのメリットとしては、まずフレームから吊り下げる形で取り付けるので、重心に左右されにくいという事が特徴です。またフレーム内側の三角形に沿って設計されている為、違和感をあまり感じさせない作りにもなっています。取り付ける事で重心が上に行くサドルバッグよりも重心を低くしたまま積載量を増やしたいという方には、こちらをおすすめします。
しかしながらフレームの内側に取り付ける事で、ボトルケージに入れたボトルと干渉したり、ペダリング時に脚と接触する、またエアロフレームなどフレーム内側の三角形が小さい物やフレーム径が太い物は、取り付けが可能なサイズのバッグが限られる、固定用のバンドが届かないなどといった事がトライアングルバッグのデメリットとして挙げられます。
フロントバッグ
フロントバッグにおいても、その機能と利便性はステムバッグと共通するものがあります。荷物の出し入れのしやすさは勿論の事、ハンドルの間に収まるコンパクトさや周りのパーツへの馴染みやすさがこのバッグの強みですが、一方でこのバッグを装着する事で、ライトやベル、反射板などハンドルバーにパーツを取り付ける場所が制限される事が、この商品のデメリットとなります。またバッグの重量が増すとハンドリングに影響があるのも、このバッグのデメリットのひとつです。
サイドバッグ
その見た目からも分かるように、このバッグの一番のメリットは群を抜いた積載量です。前後の専用のキャリアにリュックサックほどの大きさのバッグを取り付け出来る為、替えの衣服などが必要になる長距離のツーリングでは強力な手助けとなるでしょう。
しかしながらこのサイドバッグを取り付けるには専用のキャリアを必要とし、また一部の自転車はキャリアの取り付けが出来ない、もしくは加工して取り付ける必要があるなどといった事がデメリットとなります。それに加えて輪行時など自転車を分解して持ち運ぶ時には、輪行袋にバッグが入らない為にバッグを取り外す必要があり、それにより、輪行時の手荷物が増えるといった事もデメリットとなりそうです。
まとめ
これらを簡単にまとめると、
・サドルバッグ:種類は多いが物によっては取り付けるとダンシング時に振りづらくなる。
・ステムバッグ:物を出し入れしやすいがサイコンなどが取り付けられなくなる物もある。
・トライアングルバッグ:取り付けても違和感のない、まとまった作りになっているが、大きい物だとボトルや脚と干渉する場合もある。
・ハンドルバッグ:コンパクトにまとまっており物を出し入れしやすいが、ライトなどを取り付ける場所が限られる。
・サイドバッグ:容量は群を抜いて大きいが、取り付けられない自転車があったり、取り付けたままでは輪行袋に収納できない場合がある。
となります。
おすすめの使い分け方とツーリングバッグ
ここからはメンテクがおすすめする、それぞれのツーリングバッグの使い分け方と、そのシーンで役立つツーリングバッグを紹介します。
サドルバッグ
短距離ツーリング:★★★★★
中距離ツーリング:★★★☆☆
長距離ツーリング:★★☆☆☆
サドルバッグは短距離から中距離のツーリングの場合に、小型から中型のサイズのサドルバッグに替えのチューブや補修キット、補給食、財布や携帯電話などを入れると便利です。ツーリング以外にも通勤や普段使いにおいて、万が一パンクした場合に備えて替えのチューブや補修キットを入れておくともしもの時に役立つでしょう。
長距離ツーリングでは中型から大型サイズの物と、フロントバッグやトライアングルバッグなどの他のバッグを併用するとより利便性が向上します。
LIBIQ(リビック) オールウェザーロール 防水サドルバッグ
チューブと補修キットを、余裕を持って入れられる中型サイズの物です。
防水で、表面は汚れが付着しても落としやすい素材になっています。
自転車のカラーに合わせた6種類のカラーを設定しています。
ステムバッグ
短距離ツーリング:★★★★☆
中距離ツーリング:★★★☆☆
長距離ツーリング:★★☆☆☆
ステムバッグは、短距離から中距離のツーリングにおいて、ナビとして携帯を使う場合のバッテリー入れやボトル入れ、またはクリアポケットが付いた物を使って携帯その物の収納ケースとして使っても良いでしょう。長距離ツーリングではトライアングルバッグやサドルバッグなどの他のバッグと併用するとより便利になりそうです。
mont-bell(モンベル) Stem Bag (ステムバッグ)
1975年創業のアウトドア総合メーカー、mont-bellが販売するステム上に取り付けるタイプのステムバッグです。
アウトドアな3色を設定しています。
トライアングルバッグ
短距離ツーリング:★★★☆☆
中距離ツーリング:★★★★☆
長距離ツーリング:★★★★☆
トライアングルバッグは、主に中距離ツーリングから長距離ツーリングにおいて、大型のサドルバッグやハンドルバッグ、サイドバッグなどと併用する事で高い積載力を発揮します。財布や携帯などの身の回りの物や補給食、または大型サイズの物に防寒着や替えの衣服などを入れるのも良いかもしれません。
deuter(ドイター) FRONT TRIANGLE BAG (フロントトライアングルバッグ)
ドイツの老舗リュックサックメーカー、deuterが販売するトライアングルバッグです。
軽量で耐久性が高いバッグです。
ハンドルバッグ
短距離ツーリング:★★★★☆
中距離ツーリング:★★★★☆
長距離ツーリング:★★★☆☆
ハンドルバッグは小型から中型サイズの物なら短距離から中距離のツーリングで、大型の物なら長距離ツーリングにおいてサイドバッグなどと併用する事で高い積載力を発揮します。また普段使いでも小さな買い物ならバッグに収納して持ち運び出来る為、ツーリングと普段使いの両方において高い利便性を期待できます。
LIBIQシリーズの、フロントバッグです。ドロップハンドルの左右ブラケット間に収まるコンパクトさとは裏腹に、500mlペットボトルがすっぽり入るほどの収納力を持ったフロントバッグです。ツーリングだけでなく普段使いでも高い性能を期待できます。
サイドバッグ
短距離ツーリング:★☆☆☆☆
中距離ツーリング:★★☆☆☆
長距離ツーリング:★★★★★
サイドバッグは普段使いや日帰りの短距離、中距離ツーリングではあまりおすすめできませんが、施設に宿泊したり、テントを張って宿泊するような長距離ツーリングでは分解したテントやその周辺設備、食料などを積み込んだり、替えの衣服などを複数のバッグに分けて積載できるので、主に長距離ツーリングでの効果を期待できそうです。
OSTRICH(オーストリッチ) S-7 TARPAULIN SIDE BAG ターポリン サイドバッグ 左右共通 一個
元々自動車カバーや敷物の製造を行っていたメーカー、アズマ産業から生まれたサイクル用品ブランド、オーストリッチが作る、高い耐久性と防水性能を誇るサイドバッグです。
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投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
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