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バイクパッキングの始め方とバッグの種類

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投稿者:mechanic

バイクパッキングの始め方とバッグの種類

新しいツーリングのスタイルとしてバイクパッキングが注目を集めています。
バイクパキングにはキャリアを使って荷物を収納する方法とは違った、メリットと楽しみ方があります。ここではバイクパッキングの方法やバッグの種類、フレームとの適合についてご説明します。
バイクパッキングをマスターして自転車の楽しみ方をさらに増やしましょう!!

目次

バイクパッキングとは

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大型のサドルバッグ、フレームバッグなどを自転車に取り付け、本来ツーリングに使うこと想定していない自転車でもある程度の荷物を運べるようにした新しいツーリングスタイルです。従来のツーリングといえば、専用のツーリング車(ランドナーなど)を使って行うことが一般的でした。たとえばレース用のロードバイクは、そもそも荷物を積むことが想定されていないので、キャリアを取り付けることはもちろん、バイクのバランスが崩れたり、小さいサイズのものしか積めないなどの問題がありました。しかし、バイクパッキング用のサドルバッグ・フレームバッグであれば、ほとんどの自転車に取り付けることができます。
普段レースや通勤などに使っている自転車を、そのままツーリング車に変身させることができます。

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最低でもこれだけの荷物を、バックパックなどを背負わなくても持ち運ぶことができるようになります。

バイクパッキングの種類

バイクパッキングは、大きめのサドルバッグ・フレームバッグ・トップチューブバッグ・ハンドルバッグなどを取り付けて行います。たとえば、フレームバッグ・トップチューブバッグ・サドルバッグの3点セットを取り付けることにより、おおよそ20Lほどの荷物を運ぶことができるようになります。ここではBlackBurnOutpostを例に紹介していきます。

サドルバッグ

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サドル・シートポストにベルクロで固定するタイプのバッグが多く、荷物を特にたくさん入れられるバッグです。サドルの後部にバッグを取り付け荷物を入れるので、ダンシングなどは多少やりづらくなりますが、できないほどではありません。バイクの後部に重量が増すため、後輪の加重が増え、バイクの挙動はかえって安定する可能性があります。
走行中比較的バッグ自体が揺れるため、重量物を入れることはおすすめされません。衣類や食料など、大きさの割に軽いものを入れるのがオススメです。

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サドルバッグは、中身だけを簡単に取り出すことができます。

フレームバッグ

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フレームのフロント三角(トップチューブ、シートチューブ・ダウンチューブの3辺からなる部分)に取り付けることができるバッグです。サドルバッグよりも積められる荷物は減りますが、比較的重いものを収容するのに向いています。フレームサイズによるフロント三角の大きさの違いや、近年主流のスローピングフレームに対応するため、2サイズ展開などを行っていることが多いです。
工具や飲み物、電子機器など、小さい割に重いものを入れるのがオススメです。

ブラックバーンのフレームバッグは荷物量に応じてバッグの容量を変えることができます。バッグの底部についているジッパーを開けることで、底部を広げフルフレームのバッグにすることができます。この場合ボトルゲージに干渉するので、ボトルケージは使うことができなくなります。

トップチューブバッグ

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トップチューブの上側・ハンドル側に取り付けるバッグです。容量は小さいものの、荷物を容易に取り出すことができるため、携帯電話やカメラ、食料、地図などを入れるのに向いています。フレームの特性によって取り付けられなくなるという影響をほとんど受けず、ほぼすべてのバイクに取り付けることができます。
小さく軽いものを入れるのがオススメで、特に走行中によく使うものを入れるのがオススメです。

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スマートフォンを充電しながら使用することができます。

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ステアリングコラム・トップチューブでバッグを固定します。

バイクパッキングのメリット

本来ツーリングを想定していない自転車でも荷物を積めるようになるというのが最大の強みです。例えば普段レースに出るために試合・練習で使用しているバイクでも、バッグを取り付けることにより、あっという間に快適な旅行が可能なツーリングバイクに変身させることができます。専用のツーリングバイクを別に買うよりは安く、また普段使い慣れたバイクに乗れるというのも魅力的です。
またバッグの取り外しも本格的なキャリアなどよりも簡単なので、途中で荷物を取り出すような状況でもスムーズです。

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ボンベやジェルなど重いものはフレームバッグに収納するのがオススメです。

また、バイクの規格などをほぼ気にする必要がないという点も非常に大きなメリットです。
通常のツーリングスタイル、ダボ穴にキャリアを固定しそこにパニアバッグなどを取り付けるというスタイルでは、まずダボ穴がついているバイクしか選べないという点が非常にネックです。ツーリングを行う方の中には、キャリア取り付けの際のクリアランスの問題やダボ穴の問題から、買いたかった自転車を買えなかったという方も少なくないはずです。

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バイクパッキング用バッグは、バッグの固定をベルクロなどで行うため、非常に柔軟性が高く、様々なバイクに取り付けることができます。フレームのチューブ径や規格を厳密に測定し、相性を調べる必要もありません。また専用工具を必要とすることもないため、出先で取り外しすることも容易です。

バイクパッキングのデメリット

1週間以上などのロングツーリングに必要なだけの荷物を積むことはできません。積載可能容量はおおよそ20L~30Lほどで、1泊2日程度の小旅行に最適な容量となっています。持っていくものを選別すれば多少長期の旅行でも可能ですが、60Lほどの積載することが可能なランドナー車などには敵いません。

本来荷物を積むことを想定しないバイクに荷物を積むことになるので、バイク本来のバランス感などが狂いやすく、バランスよく荷物を積むのには工夫が必要です。またカーボンフレームなどは力を加えられる方向によって強度が大きく変わるため、重量物を積載するのは避けるのが賢明です。テントなどを積む場合にも、多少大きくても軽いものを選ぶのがベストでしょう。

バイクパッキングの適合

具体的には、フレームサイズが大きく、サドル位置の高いバイクで、ホリゾンタルに近いほどバイクパッキングに適しています。より大きなバッグを積むことができるうえ、クリアランスなどの問題が発生しづらいからです。逆にいえば、フレームサイズが小さく、サドル位置が低く、スローピングしているフレームにバッグを取り付ける際には注意が必要です。

もっとも取り付けの際に問題が発生しやすいのは、サドルバッグです。バイクパッキング用サドルバッグはその容量を確保するために縦長になっているものが多いので、荷物が衝撃でずれたりすると、バッグが途中で曲がってしまったりするので注意が必要です。またサドルの高さや後退幅によっては、サドルバッグの角度が水平に近くなり、タイヤに接触してしまうという問題も発生してしまいます。それを避けるためには、サドルバッグをなるべく上へ向くように取り付けましょう。

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フレームバッグに関しては、バッグの大きさによってはボトルケージの取り付けができなくなるという状況が発生します。小さめのサイズでスローピングしているフレームは注意が必要です。トップチューブ長に対してバッグが長すぎるという問題は、バッグが多少つぶれるものの特に問題なく取り付けすることができます。

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フレームバッグの取り付けは、調整幅が広いので、多くの自転車に取り付けが可能です。

バイクパッキングの取り付け方

バイクパッキングを実際に取り付けるとき、注意する点はそれほど多くありません。
いくつかのポイントを抑えておけば、あとは好きなものを賢く詰めていくだけです。

バイクパッキングバッグは、その多くがベルクロで固定する方式を採用しています。
その際、ベルクロがブレーキワイヤー・シフトワイヤーを巻き込んでいないかに気をつけましょう。
特にフレームバッグを取り付ける際には、2~3本のベルクロをトップチューブに取り付けることになるので、
ワイヤーが外装式の場合には巻き込んでいないか入念にチェックしましょう。

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そして、バッグを取り付ける際にベルクロがしっかりと固定されているかを確認しましょう。
斜めに固定されていたり、ベルクロの取り付け代が短いと、メーカーの保証するバッグの固定強度を
出すことができなくなります。実際にライドに出かける前に、一度テスト走行をしておくことが大切です。

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緩んでいるので、

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しっかりと締めましょう。

おすすめバイクパッキング

今回記事の中で紹介したBlackburn Outpostシリーズはこちら

 

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京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。

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