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TSマーク及び自転車保険について
近年、自転車ユーザーの増加と共に、自転車と歩行者の事故が増加しています。その賠償額も高額になるケースも増えてきています。
こういった傾向を受けて2014年10月に兵庫県で、自転車保険への加入を義務化する条例案を県議会に提案する動きがありました。
昨年2013年から代理店でも自転車保険普及のため、期間限定で保険付きの自転車を販売しているところがあります。いずれ義務化、制度化されるかもしれない自転車保険加入に備えて各種自転車保険についてまとめてみました。
下記の表に今回ご紹介する保険の一部をまとめて比較してみました。
チームキープレフト | e保険ストア | あうてケガの保険 Bycleシルバープラン | 青色TSマーク(第一種) | 赤色TSマーク(第二種) | |
月々換算保険料(家族タイプ) | 375円 | 347円(732円)(夫婦タイプ495円) | 630円(1,570円) | 作業料 | 作業料 |
個人賠償責任補償 | 1億円(家族まで適応) | 1億円 | 1億円 | 1千万円 | 5千万円 |
死亡・後遺障害 | 360万円 | 400万円 | 800万円 | 30万円 | 100万円 |
入院一時金 | ― | ― | (3日以上の入院で)4万円 | (15日以上)1万円 | (15日以上)10万円 |
入院保険金日額 | (入院1日につき)1,000円 | (入院1日につき)6,000円 | (入院1日につき)1万2千円 | ― | ― |
手術保険金 | (手術により)5000万または1万円 | (手術により)3万または6万円 | (手術により)6万または12万円 | ― | ― |
通院保険金日額 | ― | ― | (通院1日につき)2,000円 | ― | ― |
被害者見舞金 | ― | ― | ― | (入院15日以上)10万円 |
目次
>TSマーク
TSマークとは自転車安全整備士が点検整備した普通自転車に貼られるシールの事です。加入料金はありませんが、点検・整備の作業料を支払います。このマークには傷害保険と賠償責任保険が付いています。有効期限は1年間ですので、継続のためには毎年整備・点検を受けて更新する必要があります。TSマークには青色と(第一種)と赤色(第二種)とがあり、それぞれ賠償内容が異なっています。
青色TSマーク(第一種)は個人賠償責任補償は1千万円、赤色TSマーク(第二種)は5千万円となっています。
![]() 赤色TSマーク |
![]() 青色TSマーク |
普通自転車とは
●二輪または三輪
●長さ190cm、幅60cm
●側車をつけていない(補助輪除く)
●運転者席以外の乗車装置を備えていない(幼児用除く)
●制動装置が走行中容易に操作できる位置にある
●歩行者に危険を及ばす鋭利な突出部がない
以上の条件を満たした自転車のこと。(電動アシスト自転車等はこの条件を満たしています。)
代理店、メーカー取り扱い保険
キャンペーンで保険付きの自転車を現在取り扱っている代理店もあります。2014年11月時点でキャンペーンをやっているところは東商会があります。昨年はホダカという代理店も保険付き自転車を取り扱っていましたが現在は取り扱っていません。
東商会が扱う保険対象車はcerveloサーベロ、lapierreラピエール、MASIマジィの3メーカー。対象モデルについては下記URL で確認してください。
対象モデルに付属してくるはがきを投函すれば、東商会が加入保険料を負担してくれて、1年間無料で保険に加入できます。最高賠償補償額1億円です。ただ更新ができないため最初の1年のみの契約です。
現在のところは平成27年10月31日(土)まで行うそうです。
賠償補償はついていませんが、パナソニックの自転車についているギュット安心傷害保険制度というのがあります。これはギュットシリーズの3人乗り対応車に限定で付いている傷害保険です。補償は死亡・後遺障害保険金、入院保険金となります。
チームキープレフト
当店も企業サポーターになっているチームキープレフト。この活動プロジェクトは主に自転車のマナー向上を目的としたものです。こちらは企業だけではなく個人でも年会費を払うことで加入できます。この会員限定のサービスの中に保険への自動加入があります。(団体総合生活補償保険)
年会費は一般会員(税込)4,500円、賠償保障額は1億円です。会員特典で毎年11月に幕張メッセで開催されるサイクルモードの無料フリーパスがもらえたり他にはない面白い特典が色々あります。賠償補償額だけで見ると、月々換算にすると本人だけでなく夫婦や家族まで対象にするならキープレフトが一番保険料が安いですね。
民間の保険
e保険ストア
セブン-イレブンで入る保険です。最高賠償補償額は1億円です。本人プランだけでなく、夫婦プラン、家族プランがあります。私も夫婦プランに加入しています。月々に換算すると二人で月495円(2014/11/06時点)。難しい加入条件等もなく、簡単にセブンイレブンのコピー機から加入申し込みできるのも魅力です。
あうて「ケガの保険 Bycle」
こちらはau損害保険株式会社が提供する保険です。
こちらも補償額は1億円まで。
その他の補償内容はe保険ストアよりも手厚い分、月々の保険料が高くなっています。
この保険の一番の特徴は、ロードサービスが付いている事です。自走ができなくなった場合、スタッフが来てくれて、最長20km自転車を無料で搬送してくれるそうです。
ちゃりぽ
もっと保険料を抑えたいという方は月々260円のちゃりぽという保険もあります。その代わり賠償補償額も1000万円までとなります。
この他にも生命保険や傷害保険に自転車事故が含まれているものや、特約で自転車保険が付いているものもあるので一度ご自身の加入保険をチェックしてみてください。
近年では5000万~1億の高額賠償も発生しており、補償額5千万円のTSマークでは保証しきれない賠償額のケースもあります。今後義務化により保障額も変わってくるかもしれませが、今はTSマークだけでは心もとない部分もあります。そこで1年に一回、自転車に異常や不具合がないかちゃんとチェックをしてもらいTSマークに加入して未然に事故のを予防する。そして補償のためにe保険のような民間の保険にも合わせて入ることが安心かもしれません。
自転車を売る立場として、自転車ユーザーの方やその家族そして被害者の方を守るために、自転車が凶器にならぬよう乗り方の指導やマナー向上に務める責任があります。それと同時にこういった保険を販売店が積極的に取り入れ加入の普及にも努めていかなくてはいけないと思います。
※上記内容は簡潔にまとめたものです。保険料、保険の適用範囲や条件等の詳細は各サイトでご確認下さい。
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投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
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