公開日 :
更新日 :
【1分でチェック】乗車前の点検(スポーツ自転車編)
気分よく走り出しても、いやな振動や音が出れば楽しさ半減、ブレーキが利かなくなったら大事故に発展します。これらの多くは、乗車前にできる簡単なチェックで防止できます。
目次
タイヤ
- 空気は十分入っているか
- 空気圧が低すぎるとパンクしやすくなり、こぎも重くなります。一方あまりに高圧にするとタイヤやリムを傷めます。タイヤの空気圧はタイヤの側面に記載されています。
ロードバイクは空気圧によって走りが変わるので、シビアな空気圧コントロールが必要になります。エアーゲージで毎回チェックするか、ゲージ付きポンプを使って空気を入れて下さい。空気圧を計れない場合は、「親指でトレッド面を押してへこまない程度」が目安になります。
きゅうべえ取り扱いのエアゲージ - タイヤは摩耗していないか
- ロードバイク用のタイヤは走行性能重視で耐久性に劣るものがありますので、出発前にタイヤのトレッド面、サイド面をチェックして下さい。白い糸状のものが見えていたり、トレッド面のパターンが消えていたら交換時期です。パニックブレーキなどでタイヤをロックさせると早く摩耗するので注意して下さい。
トレッドが消えています
また、タイヤのサイドは、紫外線や小石などで傷みやすく、傷つくとパンクの原因になるので、タイヤのサイドもよく見て下さい。下記のようにタイヤが裂けチューブが見えているものも、バーストの危険があります。
下記の画像は恐らく石等でサイドが切れたものです。サイドカットと呼ばれます。サイドカットの穴からチューブがはみ出てバーストした場合、
チューブ交換しても直ぐチューブがはみ出てバーストしてしまいます。
この場合、応急処置としてはチューブの空気圧を下げるか、タイヤの内側にタイヤブートを貼り付けます。
タイヤブートがない場合はパンク修理用のパッチ等でも応用が効きます。
タイヤ交換の目安としてはタイヤを正面から見て、タイヤのてっぺんが丸ではなく平になっているものも交換時期が近づいています。
ホイール
- ホイールは振れていないか
- 前後のホイールを浮かせ、手で回します。もしホイールがうねって、ブレーキが交互にあたるようならば、ホイールが適切に調整されていません。ショップでの調整、交換が必要な場合があります。
ブレーキ
- 前後のブレーキは効くか
- 前後のブレーキレバーを交互に握って車体を前後に動かし、ブレーキがしっかり利くか確認して下さい。効くことを確認したら、前ブレーキをかけて車体を前後にゆすり、ヘッドにガタがないか確認して下さい。ガタがあると下りで自転車をうまくコントロールできなくなります。
- ブレーキは片効きしていないか/位置は適切か
- ブレーキシューとリムの隙間が左右均等になっていることを確認して下さい。また、ブレーキを握ったとききちんとリムに当たっていることを確認して下さい。上が正解です。
ブレーキシューが上過ぎる位置にあると、タイヤサイドを傷めます。
- ブレーキシューはまだ使えるか
-
ブレーキシューには排水用の溝が彫られています。この溝がなくなるか、ブレーキシューに刻印してある限界線まで減った時点で交換する必要があります。また、そこまで減っていない場合でも、一年を目安に新品シューに交換することでブレーキの性能を維持することが出来ます。Vブレーキの調整:クロスバイク・MTB、キャリパーブレーキの調整:ロードバイク、カンチブレーキの調整:シクロクロスバイク、ディスクブレーキの調整:MTBもあわせてご覧下さい。
ワイヤー
- インナーワイヤーのほつれ、アウターの痛み
- ブレーキや変速機を動かすワイヤーは、インナーワイヤーとアウターワイヤーで構成されています。
インナーワイヤーがほつれていれば千切れる可能性が増し、アウターワイヤーが痛めばワイヤーが機能しなくなります。
特にインナーワイヤーは固定部、アウターワイヤーはフレームとこすれる部分が痛みやすいので良く確認して下さい。もし異常が見つかったら、ブレーキならこちらを、シフトワイヤーならこちら(リア)かこちら(フロント)を参照して下さい。
自転車全体
- 地面に落として異音がしないか
-
10cm位の高さから自転車を落とし、変な音がしないかチェックします。
ヘッドの緩み
クイックリリースの緩み
次回、定期的に行ってほしいチェック箇所を挙げます。また、これらのなかから出発前にすぐ実行できるものをまとめたチェックシート(PDF)を作りました。サイクリングに出かける前にどうぞ。
シェアをお願いします!
投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
-
-
- 2011/09/13 - mechanic
-
こんにちはスタッフ山田です。
チェックシートはPDFファイルになっておりますが簡易的なものですので
車種や好みに応じてお作りください。
https://www.qbei.jp/info/wp-content/uploads/2009/12/checklist.pdf
また、メーカーによっては保証書などにチェックリストが載っていたりしますので活用するのも方法です。
質問・コメントは下記フォームよりお送り頂けます。
- カテゴリ/タグ:Checklist(点検箇所), MTB, クロスバイク, メンテナンス, ロードバイク, 基礎知識
- トラックバックURL:https://www.qbei.jp/info/bicycle-maintenance/273/trackback
チェックシートはどこにあるんですか?