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フォークコラムのカット(長さ調整)
ライディングポジションが固まり、ハンドルの高さが変化しなくなると、アヘッドステムの上に重なったコラムスペーサーが鬱陶しく感じられます。今回はフォークコラムの長さを短くし、ヘッド部分の見た目をすっきりさせる方法について解説します。
今回の作業は難易度が高いため、一般的にはプロショップに作業を依頼されることをおすすめします。また、一度切断したフォークコラムを延長することは出来ませんので、ご自分でされる場合は慎重に作業を進めてください。
目次
必要な工具
切断する長さを決める
まずは、フォークをフレームに正しく取り付け、コラムスペーサー・ステムをポジションが出るように重ねます。この時ステムがこれらの中で一番上になるようにしてください。
取り付けたら余ったスペーサーを重ね、スペーサーやヘッドパーツに隙間が出ないようにして、ステムを軽く固定します。
ステムを軽く固定したら、マジックでコラムに印をつけます。
切断する
コラムが鉄・アルミであればパイプカッターで済ませることも可能(シートポストの長さ調整(カッティング))ですが、カーボンコラムではコラムが崩壊するおそれがあるためパイプカッターは使わないでください。今回は金鋸を使う方法について解説します。
この作業にはソーガイドが必要になります。また、カーボンコラムの場合、毛羽立ちを抑えるために印をつけた部分にセロハンテープなどの透明なテープを巻きつけておくことをおすすめします。
フォークを取り外し、付けた印を目安にソーガイドをセットします。この時アヘッドステムの取り扱いをご覧になればわかりますが、アヘッドではヘッドチューブ・コラムスペーサー・ステムなどの高さの合計>フォークコラムの長さでないと故障しますので、その点も考慮して切る場所を微調整します。一般的には3mm程短く切ります。
ソーガイドをセットしたら、ソーガイドを万力などで固定し、金鋸で切断します。
仕上げる
切断直後は切り口が汚く、ケガの可能性がありますので、丸ヤスリで断面を整形します。
アンカーナットの取り付け
新品のフォークや、フォークコラムを切るためにアンカーナットを取り外した場合はアンカーナットを取り付ける必要があります。プレッシャープラグ・スターファングルナットの取り付け方をご覧ください。
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投稿者情報:mechanic
京都のサイクルショップ自転車のQBEI(きゅうべえ)が自転車メンテナンス全般に関して綴ったブログ。ネジの締め方からカーボンバイクの扱い、電動DURA-ACEまで、バイシクルメンテナンス・自転車の扱い方を幅広く掲載。
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- 2013/07/31 - mechanic
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くまの様
スタッフ森田です。
お問合せありがとうございます。フォークのサイズですが、まず対応する車輪径(MTB26、26、700Cなど)によって足の長さがおおよそ決まります。
次にコラムのタイプですが、上部外側にネジが切ってあるタイプ(ネジ切り/スレッド)、ネジが切ってないタイプ(アヘッド/スレッドレス)があります。
ネジ切りタイプの場合は、フレームのヘッドチューブにヘッドセットも装着した状態ではめた時に、ヘッドセットのいちばん上のロックナットの内側の天井の当たるよりわずかに短い長さ、ただしロックナットのネジがしっかり締められる長さが適正なコラムの長さということになります。
車体を外から見た時に、今ついているフォークの肩部分からヘッドチューブ上のロックナット上面までの長さを測って、それよりわずかに短い寸法ということになります。アヘッドタイプの場合は、同じく今ついているフォークの肩部分から、ステムの上面より3mm前後ほど短い長さということになります。
次にコラムの直径もいろいろあります。
ネジ切りタイプの場合はコラム内径が22.2mm(1インチ、ノーマル)、25.4mm(1-1/8インチ、オーバーサイズ)、28.6mm(1-1/4インチ、スーパーオーバーサイズ)、
アヘッドタイプの場合はコラム外径が25.4mm(1インチ、ノーマル)、28.6mm(1-1/8インチ、オーバーサイズ)、31.8mm(1-1/4インチ、スーパーオーバーサイズ)
(ネジ切りとアヘッドでは、測る場所と呼び径が異なります)お話にある「1thread (スレッド)」といいますのは、おそらくネジ切りタイプのコラムで、コラム内径が22.2mmという意味だと思います。
「100mm~300mm」といいますのは、コラムの長さではないかとおもいます。
フレームサイズがたとえば54cmでも、車体形状によってはヘッドチューブの長さはさまざまですので、コラムは適正な長さに切って使うということになります。
たとえば、300mmの長さにしてあるので、そこまで対応します、ということではないかと思います。
ただ「100mm~」というのは、そこまで短く切ることもないだろう、という意味なのか、
あるいは肩から8~9cm上のところまでは、上からネジが切ってあるということなのか、
(そんなに長いネジが切ってあるというのはちょっと見かけないですが)
あるいはもしかしたら「100mm~300mm」の間で各サイズをラインナップしております、とかいう意味なのでしょうか。通常ですと、上からある程度のところまではネジが切ってあって、ただそこよりも短く切る場合には、あらかじめその箇所より下にもネジを切らなければなりません。
いずれにせよ、汎用品の場合はコラムは適正な長さに切って使うということになります。
よろしくお願いします。
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- カテゴリ/タグ:Handle(ハンドル周り), カーボン, ポジション, 高度なメンテナンス
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フロントフォークのサイズについて
外国の自転車サイトにてスチールフォークのサイズが 1thread (スレッド)100mm~300mmとあります。
これはどうゆう意味ですか? フレームサイズが54cmだとどれくらいの長さが適当なのでしょう?
よろしくお願いします。