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鬼に横道なきものを

(酒呑童子)

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遥か昔、京の都からいくつもの山を越えた先にある丹波国に
大江山と呼ばれる大きな山がありました。

この山には酒呑童子と呼ばれる鬼が住んでいて、
京の都へと出てきては悪逆非道の限りを尽くしていたそうな。

そんな酒呑童子を成敗すべくして立ち上がった名将源頼光は、
四天王を引き連れ、大江山にある酒呑童子の屋敷へ乗り込み、
客人のふりをして油断させ、酒に毒を混ぜて動きを鈍らせて
見事その首を討ち取りました。

頼光の罠にかけられた酒呑童子は、
首だけになってなお反撃し、

「鬼に横道なきものを」
(鬼は嘘をついたり騙したり道に外れることはしないぞ)


最後にそう言い残したという・・・・・・



+++


こんばんは、
桃太郎のように完全な勧善懲悪ではない
大江山伝説の後味の悪さが気になる
きゅうべえのメルマガ書きのメルです。

シンデレラ然り、赤ずきん然り、
遥か昔につくられた民話や伝承というものは、
元を辿ればダークなものが案外多く、
ファンタジーの裏側に現実的な事情が
見え隠れしていることもしばしば。

悪逆非道の限りを尽くしたはずの酒呑童子が最後に残した
暴漢らしからぬ正義感のあるコメントの裏には
一体どんな真実が隠されているのでしょうか。

今週は、鬼の正体と酒呑童子討伐の真実に迫ります。


正体不明の腹面ライダー!?



BELL
SUPER AIR R MIPS


強い衝撃や振動から頭を守る
フルフェイスヘルメット!
ダウンヒルなど、激しく乗るライダーの必需品です。






日本に古くから存在する
悪しきもの、倒すべきものの象徴「鬼」

しかし、さまざまな地方に伝わる伝承を見ていくと、
邪気を払ったり、悪いものから守ってくれている鬼が
数多く存在しています。

おや・・・?これはいったい・・・?

調べを進めていると、
意外なことがわかりました。

酒呑童を初めとする大江山に住む鬼の正体、
それは、大江山でいろんなものを鋳造する
「鍛治師」だったと言うのです。

高温の炎で肌は焼け、
度重なる火傷や事故によってその容貌は醜く歪み、
人里離れた山奥で暮らす彼らを人は「鬼」と呼びました。


日本の最先端技術がここに。

SHIMANO
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世界のSHIMANOが手掛ける
自転車コンポーネント「105」の最新モデル
長年かけて育ってきた日本の最先端技術が
凝縮されています。





高い技術力を持った鍛治師たちは、
作った武器を朝廷に献上していたといいます。
世が世ならSHIMANOも朝廷のお抱えだったかもしれませんね。

しかし、法も技術も発展途上な当時の日本において
高い技術力というのは脅威そのもの。
いつか反乱をおこすかもしれない人々と技術と
野放しにしておくわけにはいきません。

・・・おや?中世ヨーロッパの”魔女狩り”と
同じ匂いがしてきましたね。

高い技術力を持つ彼らを快く思っていなかった朝廷が
理由をつけて山に住む鍛治師の首領であり
素行も悪かった酒呑童子の討伐を命じた・・・

もしこれが真実なら、
伝説に残る悪逆非道の数々も朝廷によるでっち上げで
「女好きで乱暴者だった」程度のものを「女を攫って生き血を啜った」
レベルまで誇張されている気がしませんか?

誇張されていないのは、
頼光が毒酒を飲ませて酒呑童子を倒したという
出来事だけだったのかもしれません。

その着心地には誇張なし!



ドットアウト
VARIO BIB TIGHT


着心地のよさに誇張なし!
スポーツバイクを嗜むのなら
絶対に欠かせないのがビブタイツ!

腹部への圧迫感を大幅に減らし、
ロングライドでも快適な走りを持続します。




今日の京都で大暴れしたなんて悪評も、蓋を開けてみれば、
武器を納品にきた帰りに立ち寄った居酒屋で、
酔ってちょっとした乱痴気騒ぎを起こしただけだったりして。

もしそうだとするなら、酒呑童子が自転車で都まで来ていれば
飲酒運転厳禁ということで変な悪評がたつこともなく、
寝首を掻かれることもなかったのかもしれませんね。

あ、でも乗る前でもお構いなしに
飲んじゃいますかね、彼は。

やはり火のない所に煙は立たずといったところで、
大江山の悲劇は避けられなかったのかもしれません。

お酒が大好きで、粗雑だけど正直者の鍛治職人・・・
素行に難はあるけれど、手下たちから慕われていたただの頭領が、
鬼として討伐対象にされたといういうのなら、
頼光の鬼退治伝説、どこか考えさせられるものがありますね。

酒呑童子のエピソードから滲み出る人情味のようなものが、
今なおダークヒーロー的人気を誇る理由なのでしょう。

「鬼」という存在は、悪の象徴である一方で、
その覇気によって「悪いものを払ってくれる」という
一面も持ち合わせています。



邪気を払う伝統和柄


ビコット
Backpack
10リットル


ヘビという生き物は神聖なもので、
その鱗は邪気を払うと言われています。

日本の伝統和柄「鱗模様」は、
蛇の神聖さにあやかり、
着物などの柄に取り入れることで、
そのご利益にあやかろうと生まれた文化です。

和柄サイクリングブランドBIKOTでは、
そんな和柄の心を受け継いで、
走行中の安全を願っています。




大蛇の姿をした神様に
「ヤマタノオロチ」という存在がありますが、
実はそれは酒呑童子のお父さんなのだ
という説もあるのです。

邪気を払う神聖な大蛇
その息子たる酒呑童子……

噂を信じてその存在を払ってしまうのもいいですが、
もし悪評が朝廷の思惑によって誇張されたもので、
頼光が、酒呑童子が実は噂に聞くほどの
悪漢ではないということに気づいていたら・・・

朝廷への不信感を抱いた頼光が酒呑童子共に立ち上がり、
そのまま攻め入って国を取る・・・そんな少年漫画的な
酒呑童子伝説があったかもしれませんね。








酒呑童子が自転車乗りだったら、
走る前は飲酒できないので、
酒乱として名を馳せることもなく、
討伐されることも無かった・・・という説

あなたはあると思いますか?
ないと思いますか?

酒呑童子の住まいは大江山。

今でこそ交通整備され、
アスファルトの走りやすい道が通っていますが、
なんといっても山。当時はとんでもない獣道か
あってもガタガタの小道ぐらいだったことでしょう。

そんな大江山を自転車で下り、
都との間を行き来するなら、
ぴったりなのがマウンテンバイク!

きゅうべえで取り扱っている中で
最も酒呑童子にぴったりなマウンテンバイクが
コチラです。

闇夜の黒に炎の赤!


ジーティー
2023年モデル
STOMPER PRIME24





討伐された鬼というダークなイメージの中に
きっとあったであろう炎のように燃える心。
それらを彷彿とさせる一台です。

そして、
ただいま京都では大江山を含む
酒呑童子縁の地を自転車で巡るライド企画
鬼の京都が開催中!

サイト内では、本日ご紹介した自転車よりも
もっと酒呑童子らしいイメージ自転車のイラストが
公開されています。

気になった方は鬼の京都で要検索!







日本に古来から伝わる存在「鬼」
海外にも鬼によく似た存在があります。
そう、「悪魔」です。

地獄に住み、人に悪しきものをもたらす悪魔。
それらをテーマにしたホラー映画は数多く存在していますが、
悪魔といえばこの映画。


「悪魔のいけにえ」

1973年、テキサス州では
墓荒らしや異常な殺人事件が多発していた。

そんな中で、墓の無事を確かめるために、
テキサスを訪れたサリーとその仲間達は
次々に襲われ、惨劇へと巻き込まれていく・・・



仲間が次々に襲われ一人生き残ったサリーですが、
助けを求めて逃げ込んだ先で捕らえられ、袋に詰められて
墓荒らしと殺人事件の首謀者である
ソーサー一家の食卓へと運ばれてしまいます。

一家の長に差し出され、
あわや悪魔の生贄にされてしまうといったところで、
大人しく殺されるわけもなく、サリーは一瞬の隙をついて
殺される前に命からがら逃げ出すことに成功するのです。

最後は追手のチェンソー男・・・
レザーフェイスたちを振り払い逃げ切ることができるのですが、
遠ざかっていくレザーフェイスに向かって
狂ったように笑う主人公サリーの姿は
悪魔に取り憑かれたかのよう。

果たして悪魔の生贄になったのはサリーたち来訪者か、
それとも実はソーサー一家の方だったのか・・・

ホラー映画の金字塔、
見たことない方は是非一度。
ゴア表現が少なくて見やすいので、
ホラー映画初心者にもおすすめの一作です。




【気まぐれぶらり旅】


酒呑童子が暮らしたとされる「大江山」には
頼光の酒呑童子討伐にまつわる伝説と、
それにまつわる伝説スポットが残されています。
その一部をご紹介いたします!


鬼の足跡



鬼の足跡だと言われている大きな窪み。
大人の足よりもずっと大きくて驚きます。
岩に足跡を刻むほど重く、強大な力を有していたのでしょう。

酒呑童子の正体は美少年という噂もありますが、
この足跡の主が酒呑童子だとすれば、
どう考えても少年ではなく巨漢ですね。
それともアメコミヒーローよろしく変身できたのでしょうか?



頼光の腰掛け岩



頼光が酒呑童子討伐の際に腰掛けて休憩したとされる巨大な岩。
とにかく巨大で、大人の身長を優に越えます。
わざわざあの上に座るためによじ登ったのか、
頼朝が現代人の身長を遥かに上回る巨漢だったか・・・

大きい鬼の足跡といい、巨大な腰掛岩といい、
もしかすると、証拠が残っていないだけで
実は古代人は現代人よりもずっと
巨大だったのかもしれません。

酒呑童子VS源頼光
ウルトラマン的特撮バトル
・・・ちょっと見てみたい気がします。

閑話休題。

鬼の足跡や頼光の腰掛け岩など
当時の伝説を辿っていると、
山道に突如として吊り橋が出現します。



少し古そうではありますが、
渡っちゃだめとはどこにも書かれていません。

せっかくなので、渡ってみましょう。

わ・・・これは・・・・



絶景です・・・!
これは壮観!

当時ここに橋があったのかまでは分かりませんが、
酒呑童子の屋敷からもこんな景色が
楽しめたのかもしれませんね。

人がどれだけ凄惨な伝説をつくっても、
大自然は変わらず美しい。

討伐を済ませた頼光一行は、
酒呑童子が普段目にしている風景を見て
一体何を思ったのでしょう。



【食い倒れ道中、道すがらグルメ】


以前の配信でご紹介した「鬼の京都」
先程もチラッと触れましたが、
あなたはもう挑戦されましたか?





指定されたコースの中でも、
特にエグいのが大江山を越える
ヒルクライムルート。

「昔の人は徒歩で挑んだくらいやし平気平気」と
軽い気持ちで挑むと、延々と続く上り坂と
連続するヘアピンカーブに心を折られます。
それはもうバッキバキに。

そんな大江山を自転車で越えることができた者は、
まさしく現代へと蘇りし英雄です!

そんな大江山越えに挑む英雄に必要なもの・・・
それは地元のご馳走、ご当地グルメ!

大江山を越えた英雄にも、大江山にこれから挑む勇者にも、
是非一度食べてほしいのが、
大江山の麓に店を構える「駿河屋」さんの「龍神そば」です!



とろろつけそば

そばは専門外なので詳しい配合は割愛させてください。

実は蕎麦ってなんだかポソポソした感じがして
正直に言うとあまり好きでなかったのですが、
ここの蕎麦は違います。

ほどよくもちっとしていて
とにかくおいしい!

その上、蕎麦つゆもうまい。
このもちっとした蕎麦を、蕎麦つゆと新鮮な卵で溶いた
とろろにつけて食べると、ちゅるっとした喉越しで
永遠に食べることができます。

なんだかんだで蕎麦を食べる機会は
これまでそれなりにありましたが、
ダントツナンバーワン、世界一のうまさです!


しかも、どうやらこちらのお店、
「鬼の柿の葉寿司」というものが有名らしく、
予約なしだとすぐに売り切れて買えないのだとか。

私が訪れた際には売り切れていて
食べることができませんでしたが、
どうやら取り置き予約もしているようで、
気になる方は予約しておくといいかもしれませんね。

現在11時半オープン、14時ラストオーダーの
ランチタイムのみの営業となっており、
メニューはなくなり次第終了。

定休日も月曜〜水曜と長めですので、
食べに行く際は日時にお気をつけて!


***

【あとがき】

鬼の京都のコース、走られましたか?

自転車で京都一周は心臓破り、なかなかの地獄。
歩いて巡っても交通機関に慣れきった現代人には地獄ですし、
車で巡っても、ヘアピンカーブの遠心力にやられて
地獄の苦しみを味わいます。

あれはもう鬼どころか「地獄めぐり」に
改名してもいいのではないかと私は思いました。

我こそは地獄の覇者だと自負するそこのアナタ!
「鬼の京都」へぜひ一度!

通ったチェックポイントの数に応じて
素敵なアイテムが貰えるキャンペーンは
11月末までとなっております!



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【参加枠のこりわずか】

11月5日(土)に、大津市発着のビワイチ関連ライドイベント
「大津びわ湖サイクルフェスタ」が開催されます!


ビワイチのショートカットコースとして知られる
琵琶湖南湖を、自転車でぐるっとめぐりませんか?

ご好評につき80kmは満員。
50km、30kmのコースも残り僅かとなっております。





おいしいグルメに絶景ルート。
参加者限定の豪華賞品の当たる抽選会も開催!
なんと、びわ湖ホテルペア宿泊券が当たるそうですよ!

参加受付は10月23日まで。
びわ湖を楽しみながら一緒に走りませんか?




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最後までお読みいただき、
ありがとうございました

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