この世には極めてハードなものが3つある。
「鋼鉄」「ダイヤモンド」そして
「自分自身を知ること」だ。


( ベンジャミン・フランクリン )



***


世界の謎が1つ
解明されるかもしれないとしたら
あなたはいくらまで出せますか?


2月4日
世界中から富豪の集う国ドバイにて、
ある宝石が公開され、
オークションに掛けられました。

その名は「エグニマ」
ギリシャ語で「なぞ」を意味するその石は
世界最大の555.55カラット
巨大なブラックダイヤモンドの結晶です。

一般的には透明なダイヤモンドよりも
価値が劣るとされているブラックダイヤですが、
このエグニマについては話が別。

この貴重なダイヤモンドは、
26億年以上前に地球の外で誕生したもので、
その中には地球産のダイヤモンドには
含まれていない成分が含まれています。

宇宙から来た謎の鉱物。
宇宙の謎の解明への第一歩。

数十億年の歴史を秘めた至宝が、
研究者の手にわたるのか、
それとも好色家の手に渡るのか。
世界中が見守る中、オークションは開催されました。


そして……
世界最大のダイヤモンド
「エグニマ」は……

落札価格は316万ポンド
日本円にしてなんと4.9億円で
落札されました!!!

なんてこった、
私には一生かけても手が出せません。

一番気になるのは誰が落札したのか……ですが、
残念ながら落札者は書いている時点では
みつけられませんでした。

落札者は大富豪なのか、研究者なのか、
それとも博物館なのか……
それだけでも知りたいものです。



***


ダイヤモンド
それは炭素でできた
世界イチの硬度を誇る鉱物です。

ブラックダイヤモンドは、
普通のダイヤモンドと比べて
炭素が多く含まれており、
世にあるどの石よりも硬いとされています。

炭素、カーボン、軽くて頑丈なその元素は、
あらゆる工業製品に活用され、
その恩恵を大きく受けているのが
そう、私たち自転車乗りです。


究極のカーボンホイール



ZIPP
404 Firecrest Tubeless Disc
前後セットホイール


フックレスリムになったことで、
空気圧を下げることが可能となり、
振動吸収性が大幅に向上。

エアボリュームと剛性、その両方が上がり、
ホイールを作るのに必要な樹脂も減り、
その分軽量化もされています。

順高性能に優れた404シリーズの最新作
その軽快な走りをあなたも是非一度。​




前後それぞれ1450g
前モデルからなんと350g以上軽量化!
変え時は """ 今 """ です!


速さの秘訣、エアロダイナミクス。
エアロダイナミクスを形成する大きな要素といえば
フレーム、タイヤ、そしてハンドルです。

カーボン製のハンドルは衝撃吸収性能が高く、
乗り心地が良いことも特徴のひとつ。
軽いので走れば走るほどそのメリットを
享受することができます。

速さはそこまで求めてなくても、
そこそこの距離を走るなら、
手の疲労を軽減できるカーボンハンドルは魅力的。

最初のカスタマイズに、
大変オススメです。



Vision
METRON 6D

より高いフィット感と
エアロダイナミクスを追求して​生まれた
こちらのハンドルは、プロチームに採用されるほどの
クオリティを誇るカーボンハンドルです。

ステムと一体化しており、
その分軽量化されています。





手やお尻など、自転車と直接接する部分は
長距離/長時間走る上で
どうしても疲労を溜め込みがち。

カーボン素材の振動軽減能力の
恩恵を受けられるのは「サドル」も同じです。



シマノプロ
ステルスカーボン
スーパーライト


シマノが持つあらゆる技術を用いて
最高の製品を生み出してきた「シマノプロ」
そのサドルの中でも最高の逸品がこちら。

ステルスというサドルシリーズ中でも
最も優れたモデルで、
ステルスのオリジナルモデルからは
なんと65gも軽量化されている145g。

ちなみにカーボンサドルには
全部カーボンの硬いやつと、
パッドの入ったクッション性のあるやつ、
ザックリ分けて2種類あります。

こちらのステルスカーボンは、
パッドが入っている方です。




サドルの快適性を決めるのは
クッション性ではあるのですが、
ふかふかのサドルは総じて重い!!!

だから速さを求めるサイクリストは
軽くて皆衝撃吸収性の高い
カーボンレールのサドルを選ぶんですね。

長旅に軽量化は基本、重荷はとことん軽量化して
スタミナを節約するのも作戦のうちです。

長距離走る機会が多いようでしたら
是非一度お試しあれ!


……え?
自転車と接する部分は手と尻だけじゃない?

そう、シューズにも
カーボンが使われているものがあります。

力が3点に分散される自転車という乗り物の性質上、
足にかかる負荷はウォーキングよりも小さく、
衝撃吸収性の高さを味わえるかと言われると微妙なところ。

それなのにサイクルシューズのソールに
カーボンが使われているのは、
その「強度」からです。


ジロ
MPIRE
SPD-SLビンディングシューズ


ヘルメットでも有名なジロが開発した
こちらのサイクルシューズは、

従来のモデルよりも
つま先部分がワイドになり、
日本人の足にも合わせやすいフィット感になりました。

アウトソールには
最高クラスの剛性対重量を実現する
EC90高弾性カーボンが使われており、
軽さと剛性とフィット感の全てを両立させています。




滑らかでマットな質感の漆黒の生地には
ブラックダイヤモンドに通ずる
美しさを感じるのは私だけ?

どんなに良いシューズでも
割れると流石に使えなくなるので、
カーボンソールの剛性は大事です。

カーボン、なんて万能なんだ……!

……とはいえ頑丈なカーボン素材。
良いものは正直高いですよね。

その恩恵を手軽に試し感じられるのが、
ボトルケージです。



リビック
右抜き、左抜き、組換え自由な
自転車ボトルケージ


使用頻度が高く、
比較的破損しやすいボトルケージは
なるべく頑丈なものを選びたいものです。

こちらのボトルケージは
丈夫なカーボン製というだけではありません。

真横ではなく斜めに滑り込ませる構造になっており、
ボトルの抜き差しがかなり快適になるため、
無理やり押し込んで破損……といった事故が
起こりにくいのが特徴です。

これ一つで右抜きにも左抜きにもなるため、
利き手を気にせずお使いいただけます。




丈夫なカーボン製である上に、
破損の原因も回避できる。
なかなか良いと思いませんか?

軽くて丈夫なカーボン素材。
あなたもどうぞお試しあれ!!!




【今週の1台】




世界には花言葉があるように、
宝石そのものに意味を持たせた
「石言葉」なるものがあります。
いわゆるパワーストーンってやつですね。

ダイヤモンドはもちろんのこと、
実は、ブラックダイヤモンドにも
この石言葉はあるのです。

ブラックダイヤモンドが持つパワー……それは
「永遠の強さ」

中でも勝負や心の強さに対して
力を発揮すると言われています。

そんなブラックダイヤのような
漆黒のボディを持つ自転車が
2月中頃入荷します!


 FUJI
2022年モデル
FEATHER


シングルスピードと呼ばれる
変速のないシンプルな車体は
自身の強さがスピードに直結する
ダイレクトな乗り心地の自転車です。

カーボンフレームではありませんが、
クロモリバテッド管による
シルキーかつダイレクトな乗り味は
フェザーでしか味わえません。

シンプルだから輝く、
ブラックダイヤのように。




こちらの2022年モデルは
今回入荷分を逃してしまうと
次の入荷は2023年モデルまでありません。

気になる方は、どうぞお早めに!



巨大なダイヤモンドと切っても切れない存在
それは「怪盗」です。

厳重な警備をすり抜けて
しれっと盗んでいく大怪盗。

盗みは犯罪だと分かっていても、
あまりにもクールで鮮やかに描かれるので
見ていて「カッケー!!!」と思ってしまうのは
きっと仕方がないことなのです。


「ブルー・ストリーク」

腕利きの宝石泥棒のマイルズは、
二千万ドルもの価値を持つ巨大ダイヤモンド
「ブルー・ストリーク」を見事盗み出した。

しかし、仲間の裏切りによって
追われる身となってしまい、
ダイヤを建設中のビルの中に隠すも
警察に逮捕されてしまう。

それから2年、出所したマイルスが
ダイヤを隠したビルを訪れると、
そのビルはなんとロス市警の警察署になっていた!

ダイヤを回収するためニセ警官に扮して
署内に侵入するも、そこで​偶然手柄をたててしまい、
気づけば英雄になっていて──



怪盗として優秀な男は、
警察としても有能だった。

ダイヤを回収するために潜り込んだのに、
怪しまれないためにとった行動が信用を生み、
仮にダイヤを回収できても雲隠れできないほど
刑事として有名になってしまいます。

刑事として評価されればされるほど
嘘を重ねていくことになり、
泥棒として追い込まれていく構図は非常に見事で、
どんな窮地でも最後は上手く切り抜けるのですから、
見ていてスッキリします。

一度逮捕された怪盗が、
過去の仕事を終わらせるために嘘を重ねて奮闘する。
まさに「大怪盗のあとしまつ」って感じですね。
こっちは名作です。

何か微妙なものを見て
「どない始末つけてくれんねん」と
という気分気持ちになったときの
口直しにぴったりな映画です。



【気まぐれぶらり旅】


高級ジュエリーの代表格
「ダイヤモンド」

希少だとされる宝石ですが、
量だけを見ればどれだけ流通させても
なくならないくらい大量のダイヤモンドが
地球には眠っていると言われています。

それだけたくさんあるにも関わらず
価値が下がらないのは、
カッティングや研磨技術、採掘コストなど
ダイヤをダイヤたらしめる過程に
大きな価値があるからと言って過言ではありません。

そんなダイヤモンド産業について
知ることのできる博物館が
実はオランダのアムステルダムにあります。



その名も「ダイヤモンド博物館」
外観がダイヤ製で超豪華……なんてことはなく、
外観は普通の洋館です。

”普通”といっても日本には無い雰囲気の
オランダ感あふれるトンガリ屋根が魅力的な
建物ですので、外から見るだけでも観光客的にGOOD

中にはダイヤ採掘の歴史や方法、
そして、ダイヤをふんだんに取り入れた
きらびやかな王冠などが展示されています。

中にはダイヤモンドを埋め込まれた
ゴッホの名画のレプリカや、
ダイヤモンドでデコられた日本刀など、
面白そうなものも

そんな中、異彩を放つ名物展示が一つ……

なんと、ダイヤでデコられたドクロが
展示されているのです!

ドクロは本物の人骨で、
デコレーションに使われている
ダイヤモンドの数は、なんと8601個!!!
隙間なくびっしりと埋め込まれています。

この状態で出土したというものではなく、
近年作られたアート作品とのことですが、
な、なんて先進的で冒涜的なアート作品なんだ……


私は骨とミイラが唯一の弱点なので
個人の感想としては「うわッ……」って感じなのですが、
それでも8000以上のダイヤは圧巻で
見る価値はアリだと思います!

いつかまた気軽に海外へ行ける日が来て、
オランダ旅行に行かれる際には
ダイヤモンド博物館を訪れてみてはいかがでしょうか?

ダイヤモンドの町アムステルダム。
ダイヤモンドは博物館だけにとどまらず、
ダイヤモンドでできた巨大なミッフィー像なんかもあって
とても面白い街ですよ!!!




【食い倒れ道中、道すがらグルメ】



私は宝飾にはあまり興味がありませんが、
光り物を見るのはかなり好きで、
思い返せば子供の頃から光り物ばかり集めてきました。

天然石コーナーの前を通ればかじりつき、
縁日では光る棒や腕輪を欲しがり、
ピカピカのビー玉やおはじきを集めては並べる。

どう考えても、前世はカラスですね。

光り物から卒業した現在でも、
キラキラしている物を見ると
「おっ、今日は良いものを見たな」と思うので、
やはり三つ子の魂百までといったところでしょうか。

そんなカラス人間の好みに
ピタッとハマるコンセプトカフェを
京都のJR二条駅の近くで
見つけたのでご紹介いたします。



「ウサギノネドコ」

様々な鉱物をモチーフにした料理を
少しずつ味わえる「鉱物料理」や
「ラピスラズリのオペラ」など
鉱物をイメージしたメニューを楽しめるお店です。

私が訪れたときに頼んだのは、


ランチの鶏肉メニュー(結構前のことなので記憶が曖昧)



まるで水晶の結晶が刺さったような「水晶パフェ」


パフェももちろん美味しかったのですが、
ランチの鶏肉がもうびっくりするくらい
美味しくて感動したことを覚えています。
毎日食べたいくらいです。

ホームページを見たところ載っていなかったので、
あの時だけだったのでしょうか。



アンティークチックな内装は
至るところに鉱物や標本が並べられており、
気に入ったら購入することも可能。

宿泊施設も併設しているようですので、
京都へお越しの際は、
泊まりの候補に入れてみては?

そんなウサギノネドコは
東京の台東区にもお店があるのだとか。

東京のお店にカフェはないとのことですが、
「自然の造形美を伝える」をコンセプトに
世界中から集められた様々な標本が
展示販売されているとのことですので、
標本に浪漫を感じる方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。



***


【あとがき】

ダイヤモンドのようにキラキラした景色、
ブラックダイヤ”エグニマ”のような未知の世界が
この地球の至るところに広がっています。

画面越しじゃ分からない景色を、
自らの目と耳と足で聞いて、感じて、考える。
そのために私達は自転車を転がしているのかもしれませんね。

年をとってもやめられない……
そんな自転車旅に思いを馳せつつ、
今週はこの曲を聞いてお別れです。

プリンセス・プリンセスで
「DAIAMONDS」

それではまた次回お会いしましょう!


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最後までお読みいただき、
ありがとうございました

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