これからの新生活へ向けて、または今年の新しい挑戦として自転車通勤・通学を始めるという方も多いのではないでしょうか。ですが、実際に自転車通勤をしたほうが良いのか? なんとなく健康に良さそうだけどどうなの?お金はかかるの?と気になることもありますよね。そこで今回は自転車通勤・通学のメリットをご紹介します!自転車通勤・通学を考えている方はぜひ参考にしてみてください!

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健康・感染予防対策
自転車通勤・通学は移動手段としてだけではなく、心や身体にもたくさんの良い影響を与えてくれます。また、コロナウイルス感染症の感染拡大の中で、他者との接触を極力避け自転車通勤・通学を始めてみたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?通勤・通学の時間を自転車でより楽しく・健康に変えましょう!

基礎体力向上

緊急事態宣言の発令や外出自粛により気になるのが体力の低下です。体力が低下するとそれに伴いウイルスへの免疫力も低下します。適度な運動は代謝を良くし免疫力を高めるため、自転車で毎日通勤・通学することは体力アップにぴったりです。運動・トレーニングの肝心な部分は「続ける」こと。自転車通勤・通学をルーティンとして基礎体力の向上を目指しましょう。

満員電車回避

混雑時の満員電車を避け他者とほぼ接触せずに目的地までの移動が可能です。1 度目の緊急事態宣言下と比べても、徐々に人の波が戻りつつある中での通勤・通学に抵抗がある人も多いのではないでしょうか。自分の為、家族の為にも不特定多数の人と同じ空間にいるのは避けたい。自分 1 人だけで他者を気にせずに行動できるのが自転車の良いところです。また、電車の時間を気にせずに行動出来るため、精神的な余裕も生まれます。

ダイエット

運動不足解消のためにジムへ通ったり、運動器具を買ったけど長く続かない ...... そんな方は毎日の移動を自転車に変えてみるとよいでしょう。目的地に到着しなければならないので、特殊な事情がない限り「途中でやめる」「今日はやめる」が出来ないので甘え防止にも役立ちます。自転車は有酸素運動なので、習慣的に行うことで遅筋が鍛えられ運動を持続させる力が向上します。目安は一定の速度で 20 分以上走行することです。

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自転車ならではの楽しみ方

風を切る爽快感


自転車でスッと走りぬけ風を切る心地よさが体も心もリフレッシュさせてくれるでしょう。自分にちょうど良い速度を保ってペダルを回すのがポイントです。

日々変わる景色


毎日の通勤・通学の中でもふとした景色の発見が出来るのも大きな魅力です。新しい店を見つけたり道で猫と出会ったりなど、自動車や電車では見落としがちなことも、自然に日々の変化として吸収することができます。

ルートを自由に変えられる


目的地までの移動がマンネリ化してきた場合でも、自転車であればいつでも簡単にルートを変更できます。ルートを変えるだけで新たな出会いや発見が待っているかもしれません。

寄り道も自由に


途中でお店に寄ったりしばらく休憩してみたりと自由に動け、行動が制限されることも少ないです。大抵の場所に停めれるので、自動車と違い駐輪場所の心配もあまり必要ありません。

車体・アイテムのカスタム


自転車の車体そのものをカスタムしたり、小物を揃えてみたりするのも楽しみ方の一つです。自分だけの自転車で気分も盛り上げていきましょう。

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自転車通勤は時間がかかる?

片道10kmのルートを参考に、
自転車、自動車、電車で比較してみました。

自転車

クロスバイクで 20km/hで走行する場合の計算式は、10km÷20km/h=0.5h(約30分)になります。信号待ちの時間も含めると、±5分でおおよそ25分〜30分で目的地に到着できるでしょう。自動車と違い渋滞等の影響も受けにくく、場所によってはサイクリングロードや小道も走行できるので、目的地まで安定した速度で向かうことが可能です。

〈目安時間〉
25分〜35分

自動車

単純計算では、10km÷50km/h=0.2h(約12分)で到着することが可能です。しかし、信号待ちや交通量、時間帯、路面の工事などの状況に左右されやすく実際の到着時間は自転車と同様に25分〜30分と考えるのがよいでしょう。都市部になるほどラッシュ時の混雑に巻き込まれやすいので時間の大幅なロスに繋がります。

〈目安時間〉
道が空いている時:20分〜30分
通勤時間帯(混雑時):30分〜40分

電車

自宅から駅、電車乗車時間、駅から勤務地・学校の合計時間になります。仮に自宅から駅までが徒歩5分、電車乗車時間(待ち時間・乗り換え時間含む)が25分〜30分、駅から勤務地・学校までが徒歩5分の場合は最短でも35分かかります。もちろん、各場所へ行く距離や乗り換えに要する時間により変わりますので、都心部などで勤務の場合は1時間近くかかるというケースも少なくありません。

〈目安時間〉
35分〜50分

実際に比較してみるとどの交通手段でも大きな時間差はありません。むしろ、様々な状況を比較してみると 10km〜15km 圏内の都市部であれば、自転車で通勤する方が時間短縮になる場合もあります。

きゅうべえスタッフの通勤時間比較

自転車・自動車・電車の通勤時間の違いを、
実際のきゅうべえスタッフの通勤時間で比較してみました!

きゅう太
京都市在住
自転車での通勤距離は片道約10km
車種はロードバイク
自転車に乗りなれている

自転車

自転車通勤時間:30分平均速度20km/h


速度の目安
スポーツバイクでの通勤で無理せずに漕ぐ場合は、おおよそ15km/h 〜20km/h になることが多いでしょう。また自転車の場合は、サイクリングロードなど自動車などが走れない信号のない道を選ぶことで平均速度はより速くなる可能性もあります。

自動車

自動車通勤時間:20分平均速度30.2km/h


自転車通勤と同じ計算でより走行スピードは早くなる…と思われがちですが国土交通省の平成 22 年度道路交通センサスによれば、京都市の一般道路の平均速度は24.5km/hに過ぎないそうです。一般国道に限定しても30.2km/h だそうです。ここでは30km/h で計算してみましょう。
10(km)/30(km/h) = 0.333…(h)
0.3時間、つまり約20分となります。やはり自転車よりは速くなりそうです。

電車

電車通勤時間:45分


まとめ

vs 自動車通勤

自動車が走りやすい地域は自動車のほうが時間的メリットがあります。都市部に近い地域を通ったり、自転車でサイクリングロードなどをメインに通ることができる場合には自転車の方が速い場合もあります。

vs 電車通勤

電車通勤時間が40〜60分、自宅から会社まで自転車通勤した場合の距離が10km〜15km程度までの方は、自転車通勤をした方が所要時間が短くなるかもしれません。

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費用はどれくらい?

片道10kmのルートを参考に、
自転車、自動車、電車で年間に必要な費用を比較しました。

自転車

自転車年間維持費:34,350円

※パンク修理やメンテナンスを自分でするのか、または走行距離によっても部品交換の時期は変わってきます。上記はパンク修理以外を自分で行った際の試算です。 ※チューブとタイヤの年間購入費 15,600/年は月1回のパンク、年2本のタイヤ交換
(チューブ 1本800円×12、タイヤ 1本2,000円×3)の費用です。
※片道 10kmの走行を目安にしています。この距離を通う場合、恐らく5年ほどでホイールの買い替えも必要になります。5年後に3万円のホイールを買う場合さらに年間 6,000 円の積み立てが必要です。

自動車

年間ガソリン代:49,028円


ガソリン代試算
通勤日:22日/月
排気量:1300cc
平均燃費:14km/L
ガソリン代 :130円/L

自動車の使用頻度が減れば、ガソリン代の他にも自動車保険料も浮かすことができます。通勤に自動車を使わなくなり、年間走行距離が減ることで自動車保険も安くなります。往復ガソリン代、安くなる保険料を 5,000円と維持費を5,000円としてこれらも合わせ、そこから自転車の維持費34,350円を引いて計算すると、片道10kmの方は8万円の自転車を買っても2年には元が取れます。片道5km以内では維持費が多くかかってしまうように見えますが、自転車の維持費は10km通う方を目安に試算しているため、実際の自転車の維持費は半分ぐらいで考えるのがベターです。

電車

年間定期代:56,181円〜

電車で片道370円かかっている方は、自転車の維持費34,350円を引いても87,927円浮かせることができます。これは定価8万円の自転車を購入しても1年で元が取れてしまう計算になります。

まとめ

往復 10km の距離を移動することを考えたら、自転車が圧倒的にお得ですね!

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通勤・通学にオススメの自転車

クロスバイク

特徴
ロードバイクとマウンテンバイクの良いところを合わせた自転車です。クロスバイクとは和製英語で、英語圏ではトレッキングバイク、ハイブリッドバイク、コミューターバイクなどと呼ばれることが多いです。コミューターバイクと言われるだけあり通勤に適したスペックが多いのも特徴です。多くの方が扱いやすいまっすぐのフラットバーハンドルに、ロードバイクより太めのタイヤ、モデルによってはグラベルロードのようにディスクブレーキを装備していることも。
お値段も高級なロードバイクなどと比べると比較的お求めやすく、始めての1 台にオススメです!
メリットメリット デメリットデメリット
  • 通勤通学からサイクリングまで幅広く乗れる
  • 価格がお手頃
  • 地面の凹凸が多い街中でも強い
  • 初期は別途カギやライトを揃えなくてはならない(モデルによっては最初から付属されているものもある)
  • シートが硬いのでお尻が痛くなる
  • 長距離にはあまり向かない

グラベルロード

特徴
グラベルロードとは、太いタイヤを使えるロードバイクです。タイヤが太いのでパンクなどのトラブルも少なく、ほとんどのモデルは雨でも制動力の落ちづらいディスクブレーキを装備しているので通勤にもピッタリです!ロングツーリングなどにも使えて、無骨なルックスも魅力です。
メリットメリット デメリットデメリット
  • 砂利道などの未舗装路も走れる
  • 雨天時にも強い
  • 長時間の走行が可能
  • キャリアを取り付けやすい
  • ロードバイクと比べて走り出しや上り坂で重さを感じる
  • ロードバイクと比べて速度が出ない

e-bike

特徴
e-bike とはクロスバイクやロードバイク、MTB などのスポーツサイクルに専用のドライブユニットを搭載したものを指します。所謂、スポーツバイク版の電動アシスト自転車です。体力に自信のない方、通勤で汗を掻きたくない方でもアシストにより軽快に運転することが可能です。ギア操作により、電動アシスト自転車よりも高い速度・ケイデンスを実現します。
メリットメリット デメリットデメリット
  • 電動アシストが体力をカバー
  • 坂道や風に強い
  • スポーツサイクルのスリムなルックス
  • 長距離でもラクに走行
  • 充電が必要
  • 価格が高い
  • 種類が少ない

ロードバイク
特徴
ロードバイクとは、舗装路での長距離の高速走行性能を優先して設計された自転車です。前傾姿勢の取りやすいドロップハンドルや軽い車体、細いタイヤが長距離を早く走ることを可能にしました。本格的に走りを楽しみたい人に向けた自転車です。
メリットメリット デメリットデメリット
  • ハイスピード走行に適している
  • 長距離走行が可能
  • 価格が高い
  • メンテナンスが重要
  • クロスバイクと比べてパンクしやすい

BMX クルーザー

特徴
BMXとはもともとコースでのレースやトリックと呼ばれる技を楽しむことを目的とした、車輪が小さくシンプルで頑丈な自転車です。そんなBMXの車輪サイズを大きくして、街乗りで使いやすくしたのがBMXクルーザーです。個性的なデザインの自転車が多く、個性的な自転車が欲しいという方にオススメです。
メリットメリット デメリットデメリット
  • デザイン性が高い
  • 太いタイヤで安定感がある
  • カスタムがしやすい
  • 坂道で重さを感じる

フォールディングバイク

特徴
コンパクトに折り畳むことができ、専用のバッグに収納すれば電車に持ち込むことも可能。混雑する時間帯をさければ、バイク&電車のハイブリッド通勤も可能。保管場所も省スペースなので、駐輪場に困ることも少なく、都会派にオススメ。
メリットメリット デメリットデメリット
  • 折り畳み収納が可能
  • 変速機付きで快適
  • 小さなタイヤで小回りが利く
  • 変速機を省いたモデルでは漕ぐのに体力を使う

マウンテンバイク

特徴
ワイルドな外観のとおり、未舗装路や街中 ちょっとした段差でもタフに乗りこなすことが出来ます。乗り心地優先で選ぶなら MTBがオススメ。タイヤをスリックタイプに交換すると舗装路だって思いのほか軽快に走ることができます。
メリットメリット デメリットデメリット
  • 太いタイヤで段差に強い
  • 坂道もラクラク
  • 乗り心地抜群
  • 舗装路でスピードを出すのには向いていない

シクロクロス

特徴
ロードバイクのスタイルは好きだけど、もう少し乗り心地も確保したい。そんな方にはシクロクロスバイクがオススメ。オフロード走行に対応するべく設計されたバイクなので、ちょっとした段差もロードバイクのように神経質になる必要はありません。
メリットメリット デメリットデメリット
  • 太いタイヤで快適な乗り心地に
  • ロードバイクよりも低速に適したギアチェンジが可能
  • ロードバイクよりスピードが出にくい
  • タイヤが太いため空気抵抗を受けやすい

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走行中気を付けること

自転車通勤・通学にはメリットがたくさんありますが、注意しなければならないことももちろんあります。自転車は軽量で生身で走行する分、事故に巻き込まれた際に受けるダメージも多くなります。反対に加害者となるケースもあります。また、事故だけでなく自転車の盗難などに巻き込まれることも少なくありません。自分も自転車も大切に、安全・安心に通勤通学をしましょう。

自転車通勤・通学を始める前に確認!
  • 会社・学校は自転車の通勤・通学が可能
  • 駐輪場所を確保している
  • 自転車保険の加入義務地域であるか
※自転車事故で高額な賠償を求められるケースが多いです。また事故に巻き込まれた際にも治療費等の保証が受けられます。地域により加入義務の有無は違いますが、安全の担保という意味でも加入を推奨します。
走行中の注意

自動車の信号を守る。
道路は車道の左側を走行する。
傘差し運転は道交法違反。
夜間はライト・反射板を付ける。
イヤホンやスマホのながら運転は危険。
車から自転車は見えにくい。巻き込まれに注意。
車体の盗難に注意。
ルートにもよりますが自転車通勤・通学にすることで金銭的にも、時間的にもメリットがあることがわかります。
さらに自転車に乗るということはもちろん一定の負荷のある運動をすることになりますので、健康にもメリットがあります。
様々なメリットのある自転車通勤、この機会に始めてみませんか?