第100回★ステージレースのドラマ
みなさんこんにちは!DJがらぱです。
この週末金曜日から日曜日までの4日間、私はみちのく岩手県に行っておりました~
訪れるのは、初めての岩手県、場所は、スキーでも有名な安比高原(あっぴこうげん)です。
ここでジュニア(高校生男子)と女子、それぞれのステージレースが行われました。
ジュニアと女子で、しかも、ステージレースというのは、とても希少。
唯一、のものです。
今回は「第1回ステージレースinいわて」と銘打ってのレースでしたが、、このステージレース自体は、以前は「ツールドとうほく」と言われた歴史のあるレースです。
ステージレースというのは、期間中、それぞれ設定されたレースを毎日走り、合計のゴールタイムが一番短い選手が「個人総合時間」リーダーとなるレース形態のもの。
今、ちょうど話題になっている、まさに開催真っ最中のツールドフランスもこのステージレースです。
単純にゴールタイムを合計するだけではなく、それぞれのステージで設定されている中間スプリント(途中の周回でコントロールラインを通過した順番によって与えられる特別賞的なもの)や、ゴールの着順によって、ボーナスタイムがあり、それを加えた(といっても所要時間が短いほうが速いわけですから、ボーナスタイムをこの場合は走行時間から引き算するのですが)タイムによって毎日ステージ終了時点で総合時間順位が発表されます。
各ステージでの優勝ももちろんですが、この総合時間が何よりの名誉。
総合時間のリーダーには、それぞれのレースで設定されている「リーダージャージ」が与えられ、翌日のステージではその時点のリーダーがこのリーダージャージを着用してレースに臨みます。
(ツールドフランスで言うと「マイヨジョーヌ」という黄色いジャージです)
各ステージでは、ロードレースのほか、タイムトライアルステージなどもあります。
チームで決められた人数があり、チームごとの参加になるので、各チーム、エースをどれだけ勝負に乗せるか、が大切。
といってもエースを最初から前でガンガン走らせるわけにはいきません。ロードレースは長距離のレース。常に空気抵抗を真正面から受けつづけてトップで勝てるということはまずありませんから、集団を作り、それぞれのチームの動向を探りつつ、途中アタックをいかにかけるか、その逃げにいかにエースを乗せるか、ということを緻密に計算しながらの展開となります。
ステージが進むにつれて、各チームともそれぞれの総合時間のタイム差をにらみながら、リーダーを狙うことになります。
今回のレースでも、最終ステージスタート時点でリーダーと2位の選手のタイム差は18秒でした。
ゴール着順によって1位に10秒、2位に6秒のボーナスがあるため、2位の選手が1位になろうとするならば、そのタイム差を逆につけてやる必要がありますが、自分が優勝しても相手が2位に入ったときのことを考えて、最低限、自分が相手より14秒(現在のタイム差18秒-4秒(1位のボーナスタイム10秒と2位のボーナスタイム6秒を引いた分が実質のボーナスタイムになるため)の合計14秒、相手よりも先にゴールする必要があります。
この二人は最後の数キロまで先行する選手に40秒ほど遅れた後ろの集団におり、最後、猛アタックをかけたその時点で総合2位の選手がなんとそのまま先行する選手までも抜きさって1番にゴールに飛び込んできました。
さらに、ゴールしてから誰もがそのあとの経過時間を固唾を呑んで見守り・・・
先頭ゴールから15秒たった瞬間、歓声が上がりました。
この時点で最終ステージでの劇的な逆転となったからです。
ワンディのレースはその日、その瞬間しかない緊張感があります。
先日の全日本選手権のようなものです。
でも、ステージレースでは、長く続くステージをどれだけ緻密に組み立てていくか、毎日毎日のステージでのドラマが積み重なって生まれるドラマがあります。
今回の岩手のステージレースは4ステージで行われましたが、ツールドフランスはなんと3週間も続きます。
その間、毎日何百キロものレースが続いていきます。
それぞれのステージのドラマに合わせて、その積み重なっていくドラマをステージレースでは是非注目していただけたらなあ~と思います。
ところでとうとう、このコラムも100回を迎えました!!!
見てるよ~なんてたまに声をかけてもらったりもしています。
ありがとうございます!
これからも、いろんな話題をお届けできたらなあ~と思っています。
これからもよろしくご愛読いただけると嬉しいです(^^)
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投稿者情報:DJ GALAPA