【エンデューロ企画3】自転車が届く日
前回のあらすじ―――
意を決してきゅうべえsportsにやってきたリサ。
彼女はそこで思わぬ出会いをする。
自転車がほしいと思ったきっかけになったクロモリロードにのるユイコがきゅうべえsportsの常連だったのだ。
きゅうべえsportsの山中店長、松浦さんがリサのサイズを測ったり、サイクリングの話で盛り上がったりしているうちにリサはPanasonicのPOSオーダーシステムを使った自転車を購入するといいだす。
******* 第3話「自転車が届く日」 ***************************************
「わたし、この自転車に決めます」
クロモリへの憧れ、そして偶然の出会い、さらには実際に自転車に触れたことで「自分が一生ハマれるような新しいことを始めたい」というリサの気持ちを突き動かした。
突然自転車がほしい、しかもPanasonicのPOSオーダーシステムを使った本格的なロードバイクを。
きゅうべえsportsの時間が一瞬止まった。
「そんな、わたしが誘ったからって今買わなくてもいいよ! じっくり考えてからにした方がいいんじゃないですか?!」
自分が無理強いをしたのではないかとユイコがリサをなだめる。
「いや、そういうわけじゃなくて」
「なにか新しいコト始めるのって、言葉にださないとできないんです、ワタシ。それがたまたま自転車だっただけ。ユイコさんの自転車を見た瞬間、買おうって思っての」
リサは自分の胸中を皆に語る。
「でもカーボンもあるしアルミだってあるよ!?色々乗ってみてから決めても遅くないんじゃない?」
ユイコが必死になだめる。
「まあ、そんな始め方でもいいんじゃないの?」
山中店長が応える。
「ただうちは売りっぱなしにはしないよ? 自転車がその人の人生のいい経験になるよう、好きになってもらえるようサポートはさせてもらいます。ちなみに手間系のメンテナンス料金は永久無料やから笑」
山中店長のバックアップ宣言も、そしてリサの決意は固く、選んだのは
Panasonic POSオーダーシステムのORC07 105仕様。
カラーリングは伝統のレーサーカラー。
※ちなみに注文してから手元に届くまで一ヶ月の辛抱。
そして一ヶ月後ーーー
ついに納車の日を迎える。
興奮を抑えきれずきゅうべえsportsの階段をあがるリサ。
「こんにちわー」
「おー、リサちゃん! さっき届いたよ~、パナモリ。そこ置いてあるから見といて~。今ちょっと手が放せないのよ」
きゅうべえsportsに入った瞬間、リサの目に飛び込んできたのはあのカタログでみたままの、いやそれ以上の自転車「Panasonic OCR07」
待望のPOSオーダーシステム仕上げでキレイにラグ溶接されたホリゾンタルなクロモリは、工芸品のような美しさである。
「まだ誰もまたがってないから乗ってみなよ」
山中店長、松浦さんが嬉しそうな顔で近づいてくる。
「ん~、ちょっとステムがあってないかもしれないけどそれはまた今度。とりあえず外で見てみてみたら?」
松浦さんが素早くOCR07を担ぎ上げ外に運んでくれる。
きゅうべえsports一階にある「自転車のきゅうべえ下鴨店」のスタッフ(後にエンデューロに参加するマルオカくんや自転車アドバイザーのフクナガくん)もPOS自転車をみてホッコリ。
やはりこの自転車、自転車好きには堪えられない魅力があるようだ。
ついにリサの元にPanasonic POSオーダーのOCR07が納車される。
「!!おおー!パナモリやん!誰の誰の?」
偶然、休日休みで遊びにきていたきゅうべえの山下くん(後にエンデューロの監督になる人)、タガミンことタガミくんが現れ、一転して賑やかな納車式に。
「僕ら今から峠に走りにいくけど、ヘルメット揃えたら今度一緒に走りにいかへん?」
山下くんのこの何気ない一言が、「エンデューロまでの道」の始まりになるとはこの時誰も予想していなかった。
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次回はついにリサさん、生まれて初めての本格的なロードバイクでのツーリングです。
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投稿者情報:migr_qbei