SHIMANO XTR Di2

shimanoがラインナップするMTBコンポーネントのフラッグシップモデルであるXTRシリーズ。
1992年の発売以来、MTBの世界で常に最高の性能を維持しながら現在まで進化し続けてきたXTRは、日本だけでなく世界のトップランカーからも愛用されて続けています。
特筆する点として、XTRのコンポーネントでは、耐久性の高さ・変速系統の精度の高さ・軽量性の三者の両立が同時に成り立っていることが挙げられます。
どれかに偏ったパーツはたくさん存在しますが、shimanoが世に送り出すXTRはこれらを同時に満たし、ライダーの信頼を勝ち取っています。MTBのようなオフロード系のレースでは、マッドコンディションやサンドコンディション、ハードなドロップオフなどが機材に大きなダメージを与えます。そのため、変速系のトラブルやチェーントラブルなどは日常茶飯事です。
そんな現状を打破し続けてきたのがXTRシリーズであり、今回の9000系XTRへのアップデートで性能はさらに上昇しています。MTBコンポーネントでは初めて電動変速Di2が採用され、制御工学に基づいた変速システムを採用することで外部からのノイズをシャットアウトした完全無比なシフトが可能となりました。
また、Di2化に伴いshimanoでも初めての試みであるシンクロシフトが採用されました。これは、フロント・リア変速をシフトレバー1本で賄うものであり、ライダーが意図するギア比を電子部分が読み取り、フロント・リアを最適なギアに入れてくれるシステム。これにより、ライダーは純粋に走ることに集中でき、変速ミスも減ることが期待されています。

Di2とは

Di2はデジタル信号による変速動作システムです。
従来のワイヤーによるシフティング操作の場合、変速レバーを押しこむ形でスロトークさせますが、Di2はスイッチになっているので触れるだけで変速可能です。
また、PCとリンクさせることで変速スピードを自在にカスタマイズ可能であり、ライダーのフィーリングや好みに合ったシフティングを高い次元で実現します。TT用、トライアスロン用、スプリント用、ヒルクライム用と様々なライディングに応じたシフトスイッチの拡張性を持ちます。バッテリーやエレクトリックワイヤーはフレーム内に内蔵することを想定しており、メカニックトラブルの回避にも一役買っています。

コンポーネント・パーツ

  • リアディレーラー

    安定した変速を促すため、shimano史上最もロープロファイルな設計を行い、メカトラブルに備えています。
    シンクロナイズドシステムにも対応。スムーズな変速が可能です。
    クイックなレスポンスを実現し、ライダーの思うがままの変速が可能です。

  • シフトレバー

    ファイアーボルト・シフターと名付けられたDi2シフトレバー。
    従来のワイヤー式レバーと異なる、少ないストローク量による変速により、スムーズな変速性能が実現。
    shimanoのシンクロナイズドシステムにも対応し、ライダーの負担を大きく軽減します。

  • フロントディレイラー

    フロント変速の要であるFDの高剛性化により、電動変速のパワーを受け止め、確実な変速が可能。
    高トルク下でも確実な変速ができるよう設計されており、耐久性にも優れます。
    マウント方式が多くどんな自転車にも取り付け可能です。
    2、3段変速にも対応しています。

  • ディスプレイユニット

    Di2化に伴い電子制御になったため、使用しているギアを表示することが可能。
    また、バッテリー残量も表示されでメンテナンスの目安となります。
    また、FOXのサスとのリンクも可能で、サスのポジションもディスプレイできます。

最高のパフォーマンスを発揮するために

他のコンポーネントと同じく、シマノのコンポーネントは同じセットで組み合わせた時、その変速性能、コントロールは最高のパフォーマンスを発揮します。

  • クランク

    シングル・ダブル・トリプルといった変速段数のラインナップが増えたことで、ユーザーの使用環境によって選択可能。
    また、クランクには、カーボン・アルミ・チタンを適材適所に使用することで軽量性・剛性に特化したモデルとなりました。
    チェーンリングには最新の3D中空構造を採用し、高トルク下でも確実に変速ができるように設計されています。

  • ブレーキレバー

    XC向けのラインナップであるM9000系のブレーキレバーはカーボン・マグネシウム素材を使用し最軽量化を成し遂げました。
    トレイルライド向けのM9020系では、カーボンをメインにマスターシリンダーにはアルミを採用。ストッピングパワーの向上に努めています。
    両モデルともエルゴノミックなレバー形状を採用し、コントローラブルなブレーキレバーを実現しました。

  • ディスクブレーキ

    トレイルライド向けのM9020シリーズでは制動力を重視した設計。ハードブレーキングにも耐えるキャリパーの剛性を確保しました。
    最新技術の三層ローターを使用したアイステクノロジーによって、効率的な熱放出を実現。安定したブレーキングが可能です。
    XC向けのM9000シリーズでは操作性を重視し軽量性に特化。さらに制動力も高めオールラウンドモデルとなりました。

  • スプロケット

    スパイダー部分にはカーボンを採用し、ギア部分にはチタン合金を用いるなど重量増を最小限に抑えています。
    また、11-40Tというシングルラインナップで、ワイドレシオ化したギアであらゆるコンディションでの走破性を高めています。
    ギアのつながりも見直され、シンクロナイズドシステムとも相まって滑らかな変速が可能です。

PARTS&ACCESSARY

SHIMANO XTR Di2(シマノ エックスティーアール ディーアイツー)
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