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ツールドフランスにナショナルチャンピオンジャージの新城選手!

投稿者:DJ GALAPA

ツールドフランスにナショナルチャンピオンジャージの新城選手!

6月は各国でナショナルチャンピオンシップが行われます。
その年のその国の一番が決定するのです。

 

そこで1番になると、向こう1年間、特別のジャージを着て走ります。
ナショナルチャンピオンデザインのジャージです。
各チームのチームジャージに日の丸をあしらった特別のデザインで作られ、そしてチャンピオンが1年間レースで着用するこのナショナルチャンピオン仕様のジャージは、この年の全日本のチャンピオンの証であり、誇りであり、そして憧れの対象です。

 

日本でも先週、全日本選手権が行われました。
今年の開催権は大分。野津原(のつはる)というところでの開催です。
1周15kmのコースはのぼりか下りしか存在しない、平坦路のないコースの上に、獲得標高が1周で500m近くあるため、トップカテゴリーのエリート男子ではそれを12周、つまりトータル獲得標高は5000mを超える6000m近い、とんでもない、と選手に言わしめたコースでした

 

カテゴリーがいくつかあり、男子がU17とU15、ジュニア、U23、そしてエリート。女子がジュニアとU17、そしてエリート。
(Uはアンダー。つまり、U23だと23歳以下のカテゴリーということになります)

 

どのカテゴリーも文字通りのサバイバルレース。
生き残ることが大変、というレースとなりました。
どういうことか?
レースには時間制限があります。
これは先頭がコントロールライン(周回のコースの場合のスタートフィニッシュ地点、計測地点)を通過してから何分、とか、入賞ラインの集団が通過してから何分とか、レースによってそれぞれ決められます。
これがないと、先頭と後方に遅れた選手が交錯して危険だったり、先行する選手の邪魔をしてしまったりするため、前を走る選手のコースをクリアにするためにこのような関門が存在するのです。
なので、あらゆる出場基準をクリアして全日本のスタートラインに立てても、ゴールできるかどうかはわかりません。
実際、この今年の全日本では、それぞれ100名を超えるスタート時の出場選手の数にもかかわらず、各カテゴリーでゴールまで残った選手は10名前後しかいないという非常に厳しいものとなりました。
そんな中、京都に縁のある選手も頑張っていましたよー。
U23で、先行し、そのまま2位以下を1分以上の差をつけたまま優勝した徳田鍛造くんは北桑田高校出身の選手。
今は自転車競技で有名な鹿児島の鹿屋体育大学に通いながら海外でのレースもこなす彼は、この日素晴らしい強さを見せつけました。

 

この日この徳田選手とともに序盤先行し、積極的にレースを展開した地元開催権の大分の池部選手も力強い走りを見せましたが、この日の徳田選手は群を抜いていました。
(ちなみにその池部選手は全日本終了後、すぐにマレーシアで行われたステージレースを走り、積極的に先行する走りを見せていました)

 

いわゆる自分の地元の選手の活躍って本当にうれしいですね。
マイクを持っている間は中立の立場ではありますが、内心は思いっきり応援しておりました。

 

でもなんといっても全日本のメインイベントは、エリートです。
エリートのレースに来られる応援のみなさんの数はホント半端なく多く、正直交通の便のあまりよくない今回の会場に、どうやってこれだけの人が来られたんだ?と思うくらいのたくさんの応援のみなさんがコースサイドを埋めました。
そんな中行われたエリート。
女子は昨年彗星のごとく登場した與那嶺選手が圧勝。
宣言通り、他を寄せ付けない走りに惜しみない賛辞が寄せられていました。
そして男子。
この男子エリートの優勝がトップカテゴリーの日本一です。
この日のために無理を押して海外で活動している選手が日本に帰ってきたりということももちろんあります。
今回のチャンピオンがまさにそう。
新城幸也選手は自転車ロードレースの世界ではすでにあまりにも有名な選手ですが、普段ヨーロッパの世界的に有名なレースの世界で戦う彼ももちろんこの全日本のためにぎりぎりのスケジュールで日本に帰ってきていました。
そして昨年のチャンピオンであった土井選手との死闘を制し、エリートでは2007年(これも場所は違いますが大分での開催でした)に続き2度目、U23時代から数えて4度目の日本チャンピオンとなりました。
その興奮も冷めやらぬ中、新城選手は6月29日から始まったツールドフランスに出場。第2ステージでは12位に入る素晴らしい走りを見せています。
今回、時差を考えると非常に苛酷なスケジュールの中、全日本チャンピオンの証のナショナルチャンピオンデザインのジャージを身にまとう新城選手の姿はかなりメディアでも取り上げられています。
おなかのところにこれでもかっ!というくらい大きな日の丸をあしらったデザインはインパクト十分。
これから二週間以上続くツールドフランスの様子を日本で手に汗握り追いかけながら寝不足になる人が続出するであろうシーズンになりました。
世界で日本人が戦うこともだんだん当たり前になりつつあるとはいえ、やはりツールドフランスはその中でも特別。
まだまだレースは続きますので、中継や記事などで見るチャンスがあればぜひ、新城選手の勇姿を探してみてくださいねー

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投稿者情報:DJ GALAPA

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