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KTCの工場見学に行ってまいりました!

投稿者:matsumoto

KTCの工場見学に行ってまいりました!

スタッフ松本です。

本日、京都が、いや日本が世界に誇る工具メーカー「KTC」の工場へ、トルクレンチの講習会と工場見学に行ってまいりました。

超軽量カーボンフレーム&パーツが当たり前になった昨今。この業界では「トルクレンチ」がキーワードランキングNo.1のような感じになっております。

トルクレンチとはネジを締め付ける際に、どれくらいの力で締め付けているかを測定できるメーターがついた工具の事を言います。

実際、自転車業界のみならず、メカニック界ではトルク管理というのは非常に重要なファクターとなっており、安全に機械類を運転しようと思えば、必ず行わなければならない要素となっております。

「機械」と書いたのは、自転車(スポーツバイク)に限らず、自動車、オートバイ、飛行機、新幹線などの電車、果ては工場にある産業機械など、およそ全ての機械には「ネジ」が使われているので、その全てが対象となるわけです。

ところで、このブログをご覧頂いている皆様は、少なからず自転車(この投稿に関しては工具も?)にご興味をお持ちの方かと思いますが、お持ちの自転車(別にママチャリでも結構)はいつ点検したものですか?

レースに参加されるような安全を常に意識しているライダーは「乗車前にいつも」とお答えになるでしょうが、多くの方は「自転車の点検?そんなの要るの?」って感じでは無いでしょうか?

答えは、「もちろん点検は乗車前に毎回してください」です。
もちろん、工具をもって、各ネジを点検できれば最高ですが、なかなか現実は難しいかと思いますので、簡単な乗車前点検だけでも随分と安全性は確保されると思います。
そして、時々は、プロに点検をお願いしてください。

本日のセミナーでも、ネジ屋さんが仰ってた話として紹介がありましたが「緩まないネジはない」という言葉があるくらい、実は、ネジと言うものは使っているうちに緩んでくる要素が多分に有ります。

しっかりとトルク管理を行ってたとしても、使用による振動や外力により、緩む可能性が必ず有ります。
(もちろん、「可能性」ですので、たまたま、何年も緩まないこともあります)

ちょっと、想像してみてください。

ロードレーサーに乗って、レース中に下り坂を時速60km以上で走ってます。
普通にある速度域ですね。

そして、コーナー手前にちょっとした段差が有りました。

その段差をみたあなたは、ハンドルをしっかりと持ち、段差を抜重でショックを和らげコーナーに進入しようとしたその瞬間

以前より、点検したことのなかった、ステムのハンドルバー固定ボルトは緩んでいてドロップバーが動いてしまい、その状態で段差に突入してしまいました...なんとか段差は無事通過しましたが、その向こうにはコーナーが...

想像するだけで、十分に恐ろしい出来事だと思います。

そうです、組み立て時には、適正なトルクで締め付けて組み立てられたバイクでも、なにもせずに半年、1年たてば、もうそのバイクのネジはいつ緩んでも不思議ではありません。

KTCが誇る高性能でお求めやすいトルクレンチ「デジラチェ」
本日、講習会で紹介されていたのは3万円程度もする商品ですし(それでもプロユースでは安い方)、一般ユーザー向きの廉価なモデルでもやはり一般の方には「御気軽に」とは言えない価格です。
「自転車メンテが趣味」といったかたや「高級カーボンフレームに乗っててメンテも自分でする」といった方以外はなかなか個人で購入出来ないと思いますが、「ネジは締める力が弱くても、逆に締めすぎてもダメ」とだけ覚えておいて頂き、乗車前には緩んだネジはないか点検して頂いて、時々は、プロにお任せいただければと思います。

チョットながくなりましたが、本日の写真 (工場内は撮影禁止でしたので、ショールームみたいなところだけ...)
KTC創業者がゼロ戦整備に使ってた工具箱創業者がゼロ戦を整備していた工具類とか。タガネやポンチ類が多く、大工道具に近いイメージです。使う人の力量が想像出来ます。すんごい職人さんだったのでしょうねぇ。
KTCの工場見学で着用の帽子とイヤホン工場に入るには安全確保の帽子と、大きな音の工場内でも説明が聴きやすいようにワイヤレスのイヤホンが用意されてました。素晴らしいご配慮ありがとうございます。
KTCの工場見学でみた鍛造用エアハンマー鍛造用のエアハンマー。工場には2トンのものと1トンのものが使われてました。えー、エアの力で数トンに倍増された力で叩かれて、鉄はたくましく育っていくわけですね。
KTCの工場見学で見た鍛造見本叩かれて強くなった鉄はこんな感じです。本物は赤く熱せられた鉄の塊が「ドーン、ドーン」と叩かれ、たい焼きみたいになって、出来上がるのです。たい焼きなんて焼かれるだけでイヤになっちゃうんですから、熱せられた上に数トンの重さで叩かれる工具の気持ちは計り知れません。
KTCの工場見学で見た専用工作機工作機器も、汎用のものだけでなく、専用のものを開発して使っているとのこと。写真は有りませんが、なんと金型も内製とのことで、品質へのこだわりを感じました。
KTCの工場見学で見た製作工程説明私のようなド素人にも、工具が出来上がっていく工程が分かりやすく説明されてます。フムフム
KTCの工場見学で見た工具勢揃いこれでも、ラインナップ全てではない、総合ハンドツールメーカーの凄さが分かります。えー、私も工具収集が趣味ではありますが、ココまでは持ち合わせておりません。
KTCの工場見学で見た世界一を目指すネプロスえー、日本のメカニック憧れのNepros(ネプロス)です。わたしもラチェットはじめ、多数のNeprosを使っております。某アメリカの◯nap-onや某ドイツの◯zet、◯tahwilleも好きですが、日本製のNeprosはもっと好きです。
KTC工場見学で最後に突きつけられた離婚届..ではなく注文書で、工場見学がおわり、講習会が行われた部屋にもどって机をみると...おおっっちゅ、注文書じゃありませんかぁ

別に強要はされませんでしたが、その用意周到さに頭が下がる思い。おいたのはメーカーのKTCさんではなく、自転車業界の代理店である某国内スポーツバイクパーツブランドの◯マノの販売会社の◯マノセールスの方。
いや、あの...はい、今度、お小遣いたまったら注文します。

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