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第130回★スピードスケートとトラック競技

投稿者:DJ GALAPA

第130回★スピードスケートとトラック競技

みなさんこんにちは!DJがらぱです。

実はちょっと今回書こうと思っていた内容を突然変えよう!と思い立ってしまったため、ややアップが遅くなってしまいました。ごめんなさい。

というのは、先日閉幕したバンクーバーオリンピックを見ていて、なのですが。
メダルを取った競技の中で、スピードスケートの「パシュート」というのがありましたよね。
あのパシュートという競技、自転車でもトラック競技ではおなじみの種目なのです。

そんなん知ってるよ~という方もいらっしゃるかもですが。

と言うわけで今日はパシュートの話です。

日本語では「追い抜き」と訳されるこのパシュート(自転車競技では「パーシュート」と言われることが多いように思います)。
オーバル(楕円形)の競技場で(自転車ではバンクですね)、長い直線のこっちと向こうの対面からスタートします。

今回メダルを取ったスケートでは3人でスタートしましたが、これは団体種目ということになります。

私はよく知らなかったのですが、スケートの場合は男子でも女子でも3人での構成で女子はリンク6周、男子は8周するそうです。
さらに、スピードスケートの場合は追い抜きといっても追い抜いちゃ駄目らしい・・・?(正確にルールを調べきれなかったので違ってたらごめんなさい)。
というのは自転車の場合、団体も個人も追い抜き競技は追い抜く可能性があって、そういう場面がままあるからなのですが。

どちらにしても、対面からスタートして、相手を追いかけるという基本ルールは同じですね。

中継見ていても必ずホームとバック(直線=ストレッチのスタートした場所に線が引いてありますが、これが主に手前がHホーム、向こうがBバックと呼ばれます)の映像を並べて、通過を見せていましたよね。
あれ、モロ私が実況するときに見る視線です。

同じ距離を走るわけですから、通過のタイミングが違えばどちらかが速いということになり、ラインを目安に時間差がわかるというわけです。

そして、先頭交代。

前を走ると相当な空気抵抗を受けます。そして疲労します。
だから団体の場合は交代しながらその抵抗をみなに分散して軽減するわけです。
そして先頭がゴールして終わりではない、スピードスケートの場合3人目のゴールですが、これも自転車と同じです。(自転車でも男子の場合は4人で走っていても3人目のゴールがタイムとなる。女子は3名でのチーム編成。)
つまり、先頭がいくら飛ばして速くても、そのために全員が離れてしまい、全員が空気抵抗を受けてしまうなどということがあったらそれだけタイムが出ないことになってしまうのです。

逆に言えば、もし、空気抵抗をガンガン受けてもスピードを維持、あるいはあげられる選手を擁しているのであれば、他の選手の疲労を抑えるために、その強い選手が他の選手より多く前に出て先頭を引けば、それだけタイムはあがるかもしれないという作戦も立てられます。
実際、あるレースで(もちろん自転車ですが)、後半に先頭を3周鬼引きしてスピードを上げ、信じられない後半のタイムアップで素晴らしい記録をたたき出したチームがありました。
通常自転車の場合、先頭交代は半周ごとか、1周ごとです。
それを3周ガンガンに引いていくわけですから(しかも後ろのチームメイトはそれにぴったりつけなければなりませんが、かなり必至でついていく感じでした)、ずばぬけた力を発揮していたといえます。

スピードスケートでのパシュートを見ていて、本当に自転車のトラックレースに似ているなあと改めて感じました。
個人種目を見ているときよりそう感じたかもしれません。

ただ、もちろん細かい違いはあります。
が、それ以上に、似ている部分が今回目に付きました。

そして、さらに、スピードスケートにおけるスピード域というのはざっと調べた限りでは時速50~60キロほどだそう。
これは自転車のトラック競技でのスピード域と重なります。

実際1000mのスプリットがスピードスケートで70秒などと聞いたことも。これは1分10秒ですから、トラック競技の1000トラ(タイムトライアル)と本当に似ています。(トラック競技で1分10秒切ったらまあそう断じてしまうのは乱暴ですが、相当速いです)

競技の形態、勝ち方が似ていること、スピード域が似ていること、だから使う筋肉が似通っていて、体つきもトラック選手とスピードスケートの選手は似ています。

だから、(もちろん簡単ではないにせよ)、自転車のトラック競技とスピードスケートの両方でオリンピックにという選手が生まれるのだな、と納得しました。
だとすれば、もっともっとお互いの競技での強化の方法などを情報交換したり、合同での合宿などというのがあると、また違った展開で日本はもっと強くなるかもしれないなあ、と思うのは短絡でしょうか。
なんにせよ、銀メダルはすごいことです。
0.02秒の差、というのは、想像を絶するあっという間なもう差がないようなそんな差だとついつい思ってしまいますが、あとから何度もリプレイを見ると、やはり差はあったことがわかります。
(どうしても、審判の目で見てしまいます・・・苦笑)。

次は!なんて無責任に思ってしまいますが、さらに飛躍して欲しいなあと本当に思いますね。
冬のスポーツも一段落して、いよいよ自転車競技もシーズンイン。

トラック競技でいくと、3月終わりに高校選抜大会があり、今日お話したパーシュートも行われます。
ドームでの開催なので天候に左右されず、記録の出るバンクとしても有名です。
北九州で開催で京都からだとちょっと遠いですが、もし母校の選手が出場、なんてことがあるようなら、是非、春休みのイベントとして、応援に、なんていかがでしょう?
北九州はメディア

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