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第95回★ステージレースは深い!

投稿者:DJ GALAPA

第95回★ステージレースは深い!

みなさんこんにちは!DJがらぱです。

ツアーオブジャパンが終わったあと、ほんの数日で今度は熊野のステージレースへ行っておりました。
「ツールド熊野」
こちらもUCIの国際レースです。
海外チーム、国内チーム、あわせて21チームが参戦。
その中には、ツアーオブジャパンから引き続き、というチームも多くありました。
もう、気分的にずっと私も一緒なので、旅芸人一座かサーカスのような感じ(笑)
この2週間というもの、日本中をさすらっていたのですからまあ、仕方ありません。
国体のようにひとつところにとどまってレースをするのではなく、1日1日レースが終われば近くない距離を移動するという繰り返し。
ホテルに入り、荷物を解いても、朝にはもうチェックアウトして、レースをして、また移動。
しかも連日朝5時ごろには起き出すという生活なので、帰ってきたらもうなんだかボロボロです(笑)
でも、ステージレースは本当におもしろい!!!
今回のこの熊野は、UCIレースだけでなく、日本ではおそらく唯一の、ホビーレースでのステージレースも併催されており、ホビー、実業団、UCIそれぞれの参加のみなさんが、3日間のステージ(UCIはプロローグがあったので4日間ですが)を駆け抜けました。
ステージレースというのは、一日一日の結果が、出て終わり、ではなくて、それを総合した結果での1番を競うことになります。
なので、その日の優勝はもちろん大事ですが、それ以上に、トータルでどんな走りをしたか、ということが重要になるわけです。

ホビーの部と実業団は、総合といっても順位を足していく方法なので、ワンディレースを3日間やっている上に総合があるという感じですが、UCIのレースは、その日の結果によってボーナスタイムが引かれ、総合時間順位というのが毎日出ます。
その総合時間リーダーをかけて、チームが一丸となってレースをコントロールしていく、それが見ものなわけです。
今回のレースは結果的にはカザフスタン祭りとなりましたが、2位に入ったシマノレーシングの鈴木真理も最後まで十数秒の差を追いかける展開で、最終ステージまで勝負の行方はわかりませんでした。
総合時間を争う関係で、ステージが進むにつれて、総合を狙う場合は、その日のステージで優勝できなくても、総合争いに関わる選手にさえ大きく負けなければOK、という場合も出てきます。
なので、そういう場合は、総合ではちょっと大きく差をあけられているので、その日の区間優勝を狙う、という選手と、あくまでも総合首位の選手の動きをマークしていく、という選手(チーム)と、そして総合リーダーを守るために集団をコントロールしていくリーダーの所属するチームと、というように複雑な心理が働きながらレースが展開します。
そこがワンディのレースと大きく違うところです。
ちょっと見ていると、「なんで総合リーダージャージのヒトはトップ集団じゃなくて後ろの集団で走ってるの?」とか、「どうして、トップの数人を行かせて後ろの集団に走っている選手がゴールでガッツポーズをするの?」なんていうシーンが出てきますが、それは、「総合時間リーダーを守る」というステージレースでの最大の目標に向かってチームが走っているからなのです。
そして同時に、総合が見込めないチームにすれば、なんとしてでもステージで1勝をあげたい、というような動きもだんだんと出てくるので、トップ数人を泳がせたままレースがゴールし、後方集団ではリーダーを擁するチームの選手がガッツポーズをしている、なんていう光景も出てくるのです。
そういう見方をちょっと知っていれば、ステージレースはさらにエキサイティング。
リーダーは(レースによって色が違いますが)、総合時間、総合ポイント、総合山岳などのカテゴリーによってそれぞれのリーダージャージを翌日のステージで着用してスタートするので、見ていて「あ、あのヒトが今リーダーなのね」というのがわかります。
ツアーオブジャパンでは、総合時間リーダーはグリーンジャージ。熊野ではイエロージャージがその証。
ジロではマリアローザ(ピンクのジャージ)ですね。
海外のステージレースでも、このリーダージャージを守る、というのは同じこと。
今まであまりステージレースってよくわからなかった、という方も、是非見る機会があれば、リーダーとそのリーダーを守るチームの走りや、そのリーダーとチームの動きをマークするチームの攻防に注目してみてください!

例えば、ジロデイタリアは終わっちゃいましたが、これからツールドフランスがありますよね。
海外チームってよくわかんない~という方も「リーダーに注目」ってしてみると、ぐいぐい魅力に引き込まれちゃうかもしれませんよ~
ちなみにツールドフランスでは総合時間のリーダージャージは「マイヨ・ジョーヌ」という黄色のジャージです。
そのほかポイント賞(マイヨ・ヴェール・・・緑)、山岳賞(マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュ・・・白地に赤の水玉)など、マイヨジョーヌを入れて6枚のリーダージャージがありますので、それをチェックすると「あ、このヒトは山岳が強いんだな」とか、「このヒトはスプリントが強いのか」とかわかってきます。
ワンディにはもちろんワンディならではの魅力がありますが、ステージレースはとっても深い!
まだ見たことも触れたこともない、という方はぜひぜひ、一度ご覧になってみてくださいね~
レースのレポートだけでもドキドキしますよ~
ちょうど、ジロデイタリアの毎日の詳細なレポートがシクロワイアードさんで見られます。
熊野やツアーオブジャパンのレポートもありますので見てみてくださいね~

シクロワイアード
http://www.cyclowired.jp/

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