<自転車メンテナンス> スプロケットの交換
ロードバイクやMTB、クロスバイクのような、後ろに変速機が付いている自転車は、後輪にカセットスプロケットというギアの塊を備えています。
長く乗っているとこれやチェーンが摩耗して、強く踏み込むと足が空転するようになります。こうなる前にチェーンやスプロケットを交換しなければなりません。
ここでは図のようなカセットスプロケットの交換について説明します。
目次
スプロケットの種類
カセットスプロケットは、段数、車種、メーカーによってさまざまなものが出ています。
- 段数
- 対応車種
- コンポーネントメーカー
後ろの変速段数によって、対応するスプロケットが異なります。たとえばリア9段変速の自転車には10段用のスプロケットを装着しても利用できません。
ロード用スプロケット(軽いギアが25tや27t)とMTB用スプロケット(軽いギアが32tや34t)は、リアディレイラー(後ろ変速機)の対応ローギア歯数やスラント角により互換性がありません。そのため、たとえばリア9段変速のロードバイクに軽いギアをつけるためMTB用スプロケットを導入する場合は、リアディレイラーもMTB用にする必要があります。逆に、リア9段変速のMTBにロード用スプロケットを導入する場合は、一応変速は可能です。しかし、メーカー非推奨の組み合わせなので、変速性能は低下します。
シマノとカンパニョーロの間には互換性がないので、交換する場合はリアディレイラーと同じメーカーのスプロケットを購入してください。また、SRAM社製品は一応シマノと互換性を持っていますが、混合するとメーカーの意図した通りに動かない可能性があります。
スプロケットのはずし方
シマノ、SRAM製スプロケットの交換について解説します。
必要な工具
- リアホイールをはずす
- クイックリリースを抜く
- スプロケットを抜く
後輪のクイックリリースを緩めて、後輪をはずします。こちらの記事を参考にしてください。
クイックリリースのナットを緩めて、クイックリリースレバーを抜いてしまいます。抜いた後はばねなどがばらばらにならないように気をつけてください。
スプロケット押さえでスプロケットが空転しないようにして、ロックリングを緩めます。しっかり締まっているので慎重に体重をかけて緩めてください。このとき工具が滑って怪我をすることがあります。十分注意して作業してください。
モンキーレンチは、図の方向と逆に使うと壊れることがあります。十分注意してください。
スプロケットの取り付けかた
シマノ、SRAM製スプロケットの交換について解説します。
必要な工具
- スプロケットを入れる
- 内側の方が大きなギアになっている
- スペーサーが、ギアの間隔が均等になるよう入っている
- ロックリングを締める
- リアホイールを取り付ける
新しいスプロケットを、パッケージに入っている順番どおり入れていきます。もしばらばらになったら、
というルールにしたがって入れてください。また、スプロケットとハブのかみ合わせ部分には一箇所大きな部分があり、正しい方向にしか入らなくなっています。
全てのギア板が入ったら、ロックリングを手で軽く締めておきます。
ロックリング回しを差込み、モンキーレンチでしっかり締めます。ロックリング表面には締め付けトルクが記載されているので、このような工具とトルクレンチを組み合わせて取り付けをされると、トラブルを最小限に抑えることができます。
クイックリリースレバーを取り付けなおし、後輪を取り付けます。こちらの記事を参考にしてください。
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投稿者情報:mechanic