【ロングタームレビューあり】プロも絶賛!トータルバランスに優れたロードバイクタイヤ 【パナレーサー・レースA・EVO3】
目次
パナレーサー・レースA・EVO3(25C)
この度、パナレーサー・レースA・EVO3(25C)を使用し、レビューをする貴重な機会を頂いた。
そして色々な要素を含む総合コースを走り込んだ結果、このタイヤの性能を確実に体感することが出来た。
今回の使用で感じたことを、余す所なく書いてみたいと思う。
また、今回はあえて23Cではなく25Cを選択したので、そのあたりの違いについても記述したい。
◆走行前に◆
◯筆者に関する情報◯
(使用バイク:BOMA VIDE )
平地を得意とする、BOMAのエアロロード風レーシングモデル。 全体的に剛性が高く、特にリアまわりが固いと感じる。
(普段の使用タイヤ)
コンチネンタル・ウルトラスポーツ・23C。 路面との接地感がやや固く、走行感もカッチリした印象。 路面の状況を把握しやすい半面、振動吸収性は良いとは言えないレベル。 実測重量242g。
使用チューブは、パナレーサー・アールエアー。
(体重)
約65kg。 ウエア・シューズ・ヘルメット・リュック等こみで、69kgほどか。
(タイヤ空気圧)
フロント約7.0bar、リア約7.2bar。
◯触った感じ◯
そこそこ厚みがあり、しっかりしている印象だ。サイド部分もほどよい厚みがあり、頼りない感じは皆無。
ちなみに実測重量は、2本とも計測して、237gと239gだった。カタログ値は240gなので、かなり優秀な数値と言える。
◯レースA・EVO3装着について◯
パナレーサータイヤは固くてホイールにはめにくいという話をよく聞くが、そのようなことは感じなかった。普通に手で装着することが出来た。
これにはホイールとタイヤの相性もあると思う。使用ホイールはシマノだが、シマノホイールはどのタイヤもはめやすいと感じる。(逆にマヴィックだと、かなり苦労したかもしれない。)
25Cタイヤということでタイヤ幅があり、グニュグニュしていていつもと違う感覚ではあった。
◯装着してみて◯
まず一番に感じたことは、いつもの23Cと比べて、明らかにタイヤの体積が大きく太い。ボリューム感がぜんぜん違う。真横から見ると、23Cとの違いは一目瞭然だ。 これがどのような違いを生むのか楽しみである。
また、レースA・EVO3の特徴というのだろうか…丸みを帯びたタイヤの頂点部分(路面との接地部分)が真円ではない。ややとがっているように感じられる。楕円のアールのきつい方の丸みと言うか、正三角形の頂点を丸くしたような感じ。
さあ、いよいよ実走だ。
◆実走◆
◯コース◯
走行距離は約100km。天気は晴れ。
サイクリングロードの長い平地、ゆるやかな上り、急勾配の上り、ゆるい下り、急な下り。ほぼ全ての要素を含む総合的なコース。
◯踏み出し◯
自転車を発進させてまず感じたことが、「いつもよりヒラヒラしている」ということだった。
ギア比はいつもと同じだが、踏み出しは軽い。ただ、バイクが左右に揺れやすい。
普段はもう少し腰が落ちているのだが。
この感覚、前述の尖ったタイヤ先端部分によるものと思われる。
ただ、グリップ感が無くて不安定というものでは全く無い。
しっかり進んでいるが、ヒラヒラ軽い。不思議な感覚である。
試しにダンシングしてみたが、やっぱりヒラッヒラッとしている。心なしか自転車の振りも軽い。
◯速度が乗ってくると◯
ヒラヒラ・フワフワ感は若干残ったまま安定してきて、ペダルを踏む軽い感覚が維持されたまま速度を上げることが出来る。
走行感を味わっていると、いつもより車高が高いと感じた。実際、タイヤのエアボリュームが多いので車高は2mmほど上がっているが、2mm違うだけで結構違う。重心が高くなった印象だ。タイヤの尖り具合とあわせて、余計そう感じるのだろう。
ただ、しばらく走行していると違和感は無くなった。
◯平地・高速巡航性◯
違和感が消え、レースA・EVO3独特の走行感に慣れてきた所で、サイクリングロードに突入。長い平地がひたすら続くので、ここでギアをアウターに入れ速度を上げ、巡航性をためしてみることに。
50×17あたりのギアにしてみる。
やはり、軽い感じは続いている。バイクの速度のノリも良い。脚を止めても、いつもより速度低下しない印象。
白線の上を通ると、タイヤに白い跡がつくのだが、その線の幅が明らかに細い。タイヤと地面との接地面積が少ないということだ。
このタイヤ接地面積の少なさが、間違いなく踏み出しの軽さ、巡航性の良さにつながっている。
◯乗り心地◯
乗り始めから感じていたことなのだが、乗り心地がマイルドだ。路面からの細かな振動が、いつもより柔らかい。
これは、タイヤ幅25Cからくる空気量の多さが一番の要因だと思う。(普段使用しているタイヤが固めという理由もあるだろう)
ロングライドで使用すればより効果を感じられそうだ。
25cは現在のトレンドと言うが、この乗り心地の良さはかなり良い。乗ってみて、なるほどと思った。
また、タイヤの素材自体の違いもあるかもしれない。
乗り心地については、固めが好きという人もいるだろうし、この辺りは好みだと思うが、筆者はこの乗り心地のよさが気に入った。
〇ゆるい上り〇
これも、ペダルを踏む感覚が軽い。それゆえに脚がよく回っていく。筆者は坂を回転重視で上っていくタイプだが、好感触を得た。
時おりダンシングを混ぜてみるが、先述のとおりバイクの振りが軽いので、いつもより推進力が大きいと感じる。
ダンシングからシッティングに戻すとき、トルク型から回転型する時もスッと戻っていってストレスが少ない。
〇急勾配の上り〇
10%を超える勾配が長く続く上りでも走りを試してみた。
いつもと同じギア比でも、より少ない力で進んでくれる感覚だ。明らかに軽い。
3km近くも上るとなるとクランクを何百回も回すことになるため、ほんのわずかな差が後半大きな差となって出てくる。
時おり路面がガタガタになっている箇所もあるが、乗り心地が良いため、疲れてきた時でもストレスが少ない。
今回使用したのは25Cだが、上りは全般的にかなり良い。ヒルクライムメインでは、23Cを使用するとさらに軽い走りが体感できそうだ。
〇下り〇
上りがあれば下りがある。ということで、下りもいつもより速度を上げて性能を試してみた。
直線部分では、違いはそれほど感じられない。…が、コーナーにさしかかり、いつもと全く勝手が違うことに驚いた。
コーナリングをしようと体を傾けていくと、クイッとバイクが傾く。その挙動全般がクイックなのだ。
意図していたよりも傾き角度が大きくなる。意図していたよりも速くバイクが倒れてゆく。これは、間違いなくタイヤ先端部がとがっていることにより起きている現象だ。
最初はこの感覚がつかみにくかった。思っている以上にバイクが動くため、少し不安定な印象だ。
しかし、慣れてくるとだんだん挙動を把握できるようになってきた。
すると、驚くほど気持ちよくコーナリングできるようになった。今までとは全く違う下りの感覚で、コーナリングスピードが速くなり、下りが上手くなったような錯覚さえ覚える。
また、エアボリュームが大きい事もあり、路面が荒れている箇所でも安心感がある。
ブレーキのききも良いため、多少オーバースピード気味になってしまってもすぐにコントロールできる。
このように下りでも好印象だったが、クイックな挙動はともすれば不安定感につながるため、ここは好みが分かれる所かもしれない。
〇まとめ〇
①タイヤと路面との接地面が少なく、平地も上りも全般的に走りが軽い。
②ヒルクライムをメインとするなら23C、平地や下りも含むなら25C
③下りでは挙動がクイックだが、上手く感覚をつかめれば速く走れる
以上が、ほぼ全ての要素を含むコースを走ってみて感じた事だ。
これは相当レベルが高いタイヤだと思う。
しかも価格が安い。他者のハイエンドモデルなら5000~10000円ほどするが、このレースA・EVO3は4000円だ。財布にも優しい。
次回タイヤを替えるならぜひ、パナレーサーにしてみたい。
また、レースAの23Cや、レースL・レースDなど、他のモデルもぜひ試してみたい。
パナレーサーを使用させていただいた事に感謝。
Panaracer(パナレーサー) RACE A EVO3 (レースAエボ3) オールラウンド・ロードタイヤ
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投稿者情報:migr_qbei